スプリングス

ラッカのスプリングスのレビュー・感想・評価

ラッカ(2017年製作の映画)
4.2
〈/ニールの脳内に迷い込んだ感覚/〉

【Review】
早ッ!!早いな!!
僕がニールの新作情報を知ったのが6月7日(さかたありがとう)。
んで動画公開を知ったのが昨日(6月19日)って...心の準備が足りねぇよチキショー!!(自分が悪い)
とりあえず観てきましたが...とんでもねーもん創んなぁニール...ヤバスヤバス。。
最近チョコっと観た『カリガリ博士』みたいな表現主義(誇張され歪められた)映画とは真逆だよね。徹底的に追求したリアリズムで、実際にあるかのような異世界を創り上げちゃってました!(表現主義もアリだけど、僕はリアリティのあった方が好きです)
敵であるトカゲみたいな異星人はマインドコントロールが出来るようなんですけど、それを防ぐために抵抗軍が頭にかぶる機械がちょっと...信頼していいのか不安になる代物でしてねぇ〜、シャマラン監督の『サイン』を思い出しちゃいました、笑。
まだVolume1ですから、Volume2やVolume3と続くのが楽しみです!
(Volumeって書くとRWBYシリーズっぽいですが、笑)
予告に出てきた《両目をくり抜かれた男性》や《動く骸骨(ゾンビ?)》などはまだ登場してなかったので、これからさらに熱い展開が繰り広げられそうですね!!
待ってますぜ!ニール!!

『Oats Volume1Rakka』

https://m.youtube.com/watch?v=VjQ2t_yNHQs

【digression(余談)】
僕は冴えない大学一年生だ。現在、映像を学ぶために専門科の授業を受ける毎日を送っている。今日の映像学概論のテーマは“カリガリからヒトラーまで”だった。
授業の終盤、プリントが配られる。

[カリガリからヒトラーまで]
...映画『カリガリ博士』に出てくるカリスマ的存在の“カリガリ博士”を分析し、当時の人々の心理的変化を探り、どのようにしてヒトラーのような存在が生まれたのかを理解する...という社会心理学のこと。
カリスマ=人々を操作出来る

人々自身がそれを望んでいた
⬇︎
だからヒトラーが生まれた

民衆によるイデオローグへの欲求

僕は授業で習った内容をまとめて一息つく。映像学概論の授業では毎回このようなまとめを自分の文章で書かなければならない。故にこのまとめが正しいかどうかは保証出来ない...なので、、
『書けましたか〜?じゃあいつも通り2〜3人で見せ合ってくたさ〜い』
先生の合図とともに生徒同士の意見交換が始まる。
こうして何人かで自分の意見を交換し、より正しい理解を深める...そういうスタイルをこの授業はとっていた。
僕は隣のクラスメイトとプリントを交換する。彼は台湾からの留学生で、最近仲良くなった奴だ。ちなみにだが、イケメンである。
交換したプリントを見る────参ったな...英語だ。
英語で書いてある...これはどうしたものか。
『あ、あのーごめん、俺、英語読めなくてさ...』
とりあえず彼にヘルプしよう、そう決めて僕は彼に言った...のだが。
彼は目を見開いて『マジで?』という顔をした。悲しい。
驚きの表情を浮かべた彼はしばらくして口を開いた...が、
『─────────』
英語だった...Oh、参った。分からない。
どうしようかと少し迷い、僕は、
『日本語でおK?』
そう言った。まさか現実でこの言葉を使うことになるとは...世の中不思議なこともあるものだ。
彼はまた驚いた顔を浮かべた。ごめんなさい。
沈黙が続く...何か喋ってくれ〜と思った時だった。
『あー、このークラスに、、英語出来る人、いますか?』
悲しい問いかけが僕に投げかけられた。
『いないね』と即答できた。彼も悲しそうな顔になった。
よくよく考えてみれば英語を流暢に話せる日本人を僕は今まで見たことがない。英語の先生だって発音が日本人だったし、英語の授業が得意な同級生だって街で観光客に声をかけられた時はアタフタしていた。悲しい現実を突きつけられ、僕らは考えさせられた────。
そこからは何故日本人は英語を話せないのかという議論に発展し、僕らはかなりの意見を交換した。英語は世界の公用語だから今からでも努力するべきだという結論に辿り着く。授業の内容は教えてもらえなかった。

その日の帰りにOats Studiosの作品がYouTubeにあがっていることを知って歓喜し、英語に打ちのめされ、本気で英語を勉強しようと、僕は改めて決意したのだった。