トモ

祈りの幕が下りる時のトモのレビュー・感想・評価

祈りの幕が下りる時(2017年製作の映画)
4.3
祈りの幕が下りる時

新参者シリーズ劇場版、ドラマは2010年なんですね、観てましたし当時日本橋にはよく行ってたので凄く馴染みがあります。

今回は主人公加賀恭一郎に焦点が当てられた作品。

ならば出来ればクッション的な自己紹介的なスペシャルドラマ入れて欲しかったなと。

さすがにちょっとブランクあったな。

それでも本作は素晴らしかった。

丁寧に構成されていたし盛り上げる音楽も絶妙でした。

ただ東野圭吾独特の後半怒涛の伏線回収と相まってストーリーの出来過ぎ感が半端無かった(それがあって結果的に泣かなかった、ティッシュ沢山用意したんですけどね、笑)

偶然が重なる奇跡があるなら正にこの作品だなと。

親子愛について本当にしっかり描かれていました、究極とも言える程の様々な愛。

唐突に加賀恭一郎の過去を目の当たりにした感じだが、彼が日本橋に来た理由とかドラマとか蘇ってきてかなり響きました。

観た方なら強く感じたと思いますが、こんな悲劇を生み出した張本人は「アイツ」なんですよ!

悲劇を感じるたびにあの登場人物が強く浮かんできてかなり邪魔でした。

阿部寛は変わらず最高ですね、自分が焦点になった今作も上手く演じていました。

溝端淳平は明らかに当時からスキルアップ感があって少し違和感あったかな…、でも松宮も成長してますし。

今作は何といっても松嶋菜々子ですね、松嶋菜々子の涙は連動性があっていつも貰い泣きしそうになります。

「アイツ」に向けた恐ろしい表情、初めて見ました、恐かった…。

幼少期に桜田ひより、飯富まりえという若手実力俳優を使う徹底ぶり。

父親とのシーンたまらなかった、こんな父娘のシーンなかなか観ることできないです

この作品は高評価得られるだけの作品です。

リアルという意味ではかけ離れているかもしれませんが、響かせる力強さはあると思います。
トモ

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