ゆっくり息を吸うと、時間も遅くなるんだって。
人生は他のどんなことも起こり得る。
何も選ばないということ、
動かずにそのままでいること、
それさえも選んで生きている。
人生は常に何かを選び続けている。
選ばなかったものを選んだ人生をわたしたちは知ることができない。
そんないくつもの人生を歩んだニモの話。
青い瞳に吸い込まれ続ける。
最期に思い出すことは、きっと最愛の人との記憶なんだろうなと思った。
それが一番シンプルで最高のハッピーエンド。
何を選んでも悲惨だった。
だから何も選ばないことを選んだ。
それでも最後の優しい記憶を無意識のうちに選んでいる。
わたしはニモは全ての人生を歩んだし、
どれも真実なのだと思う。
15歳のニモとアンナのシーンがひたすらに美しくて好き。
衝撃的に素晴らしく良い映画だった…
答えがないからこそ、いつまでも余韻に浸ってぐるぐると考え続けてしまう。
そんな映画がわたしは大好き。
