Stroszek

クワイエット・プレイスのStroszekのネタバレレビュー・内容・結末

クワイエット・プレイス(2018年製作の映画)
-

このレビューはネタバレを含みます

あれだけ注意深く用意周到な夫婦が階段の釘を抜いていなかったのはなぜだろう。夫が家に妻を探しに来たときに血の足跡ですぐ見つけられるようにストーリー展開するためか。

87日目から472日目に飛んだとき妻が妊娠してたのを見て思わず「何で?(こんな世界になったのに妊娠してるん?出産時に叫ぶこと必至だし、赤子めっちゃ泣くのに)」と口に出さずにはいられなかったが、家族でいろいろ対策をしており、出産風景が後半の見せ場になっていた。

終盤で夫が叫んで子供たちから侵略者の目を(耳を?)そらし、監視カメラで妻がそれを見守っていたとき、出産時に誰か死ぬだろうとお互い覚悟していたのかな、と思った。

長女に聴覚障害があり、その障害ゆえに手話を習っていた家族は発話なしでコミュニケーションが取れ、ここまで生き残れたという設定が面白い。母親が「あの子は賢いからなんとか戻ってこれる」と信頼しきっている様子なのもよかった。実際賢く、その身体的特性から最後に侵略者たちの弱点を把握するのは彼女である。

しかし自分に聴覚障害があることを、次男の死の原因(音が鳴る玩具の危険性を"耳が聴こえないため"よく認識していなかったので玩具を渡し、次男は侵略者に襲われる)と考える長女は自らを責め続ける。父にも憎まれていると思いこむ彼女と父の和解が終盤の見どころ。

父に姉と対話するよう働きかける弟、向こう見ずに弟を助けるために穀物倉に飛び込む姉と、姉弟愛もよく描かれている。
Stroszek

Stroszek