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ハンターキラー 潜航せよのmeraのネタバレレビュー・内容・結末

ハンターキラー 潜航せよ(2018年製作の映画)
4.7

このレビューはネタバレを含みます

おもしろかったー! 敵も味方もプロフェッショナルな男性たちの物語。展開はスピーディ、中だるみもなく、いくつもの関係性や展開が、テンポ良くわかりやすく描かれていく。

根底に、立場も国も超えて、人間を信頼すること、人の善なる部分が描かれていて、クウガの高寺さんが「バディ物&人間讃歌好きとしては観て良かったと思った」とツイートされているのに納得。クウガ好きな人には間違いなくおすすめ。

原作が元潜水艦艦長だからか、潜水艦への愛がすごくて、見せ方にとても愛があった。好きなんだなあ、というのが伝わってきます。エンディングも映画のシーンとは関係ない、潜水艦がカッコよく撮れているカットのまとめで笑った。潜水艦も人間もカッコいい映画。

潜水艦×人間の描写で、みなさん萌えていらっしゃるけれど、潜水時に斜めになる床に対してどこにもつかまらず筋力だけでカッコよくふんばる男たちの姿がめちゃくちゃステキでした。あそこだけでも、もう一回観に行きたいくらいの吸引力。

人間パートは、いい男や、いい男たちの関係性祭りでもあるので、あちこちに目がいく映画でもある。地上のバディは恋愛関係のない男女だし、艦長ほか主要登場人物の恋愛や家族も描かれないし、この映画も最近多い恋愛なしで、だからこそカッコいい男たちの関係性のおもしろさが凝縮されていた。しかもいわゆるホモソとは違う、本質的な人間みや、人間関係のかっこよさ。ここ語り出すと終わらないけど、地上部隊の4人と、ロシアの大統領と側近、ロシアの艦長と元部下たちは特にすばらしかったです😊

タイムリーに宇多丸さんのムービーウォッチマンにも取り上げられたので、観終わってから3回くらい聞きました。毎回とても楽しく拝聴しています。

パンフレットが売り切れていたので、欲しい。そして終わるまでになんとかもう一度観に行きたい。

*****

2回目鑑賞。

パンフレットは製造元品切れとのことで手に入らず…。

2回目のがより感動したかも。
そしてギモンも出たかも。笑

感動は、地上の4人のキャラがあるよりよくわかって、海で死んだ彼は最初からずっと一番優しかったとか、隊長がよく見るとイケメンとか、新人といっても、あそこに配属されているのだから超絶優秀ボーイなんだよね、射撃の腕も凄いし(彼の射撃シーンはやっぱりめちゃくちゃカッコ良かった)、撃たれても耐えるし、とか。

なにより、ロシアの大統領と側近の彼のエピソードが、最初から注目してみていたら、彼は拘束された大統領を守るために最初に飛び出して撃たれているとか、瀕死でなんとか岸まで辿り着いたんだとか(たぶん大統領のために)、大統領は一度失ったと思った一番の側近を、目の前で二度失ったんだとか、本当の最後の別れのときに(もうここで彼を二度目に、そして今度こそ本当に失うとわかっていると思う)「オレグ」って側近の名前を呼ぶところとか、オレグが最大限に大統領を守りきってカッコ良すぎる死に方をするシーンとか、もう泣きそうでした。たぶんもう一度みたら泣く。続編はこの二人の物語でもいいです!

エンディングの潜水艦コレクションは、なぜか水上のシーンばかりで、潜水艦なので出ているところ(素人目には見どころ?)が少ないのに、オールアングルで何度も見せて、ラストカットは夕陽を受けて輝く潜水艦という、ニマニマせずには見られない愛を感じました。

近い時期に観たエンドゲームと比べると、エンディングの違いがおもしろい。

あと、二回観て思ったツッコミどころ。ラストで基地を爆破してますが、ロシアの艦長が、基地にも部下たちが…みたいなことを初期のころに言っているんですよね。

米艦長も、彼らは命令されただけだ、って何度も言っているので、ということは、命令されただけで、タイミング悪く基地にいて死んでしまった人もたくさんいるよね…というのがかなり気になりました。

宇多丸さんもツッコんでいたけれど、あの悪役の部下の生死が不明なのもやっぱり気になる。

そして、ゲイリー・オールドマンの役は、日本なら香川照之がやる役だな……と思ったり。

世界観にハマってしまったので、また観に行きたいですー
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