なにこれ、面白いぢゃないの。
ジェラルドバトラー、カッコいい。初艦長でこんな任務を冷静沈着にこなす。カッコいい。
乗組員も最初は色眼鏡で見るけども、徐々に狭い空間での緊迫した危機を乗り越えながら艦長との信頼関係が生まれてくるところも素敵。
そして、何より、このロシア艦長とジェラルドバトラーのやりとり、国境越えて歴戦の猛者たちしかわからない領域の会話、行動。
仲良し的な信頼とはまたちょっと違う艦長同士の艦長としての部下を守りながら戦局を見極めながら限られた選択肢を一矢狂わぬタイミングで決断を下していく重圧的嵯峨みたいなところで思いを一つにしているところがグッとくる。
潜水艦の映画は閉塞的で、目に見えない敵との駆け引きや音に頼る構造で話が繰り広げられるイメージが強く、どうしても画面上の動きが制限的になるが、今回は海の中と地上と2本軸。
アメリカがまさかのロシアのクーデターに割って入ってロシアの大統領を救う、という、突拍子もない命令に動く、水中の潜水艦と地上の特殊部隊。
ドアウェイの環境下でどっちも亜流の豪腕指揮官というのがこれまたアメリカ映画っぽいが、目的を1つに海と地上で攻防が繰り広げられる様が観てて飽きず、それが逆に海と地上、どっちもまったく違う環境で、どっちもまったく違う特性の中で戦っていることが浮き彫りになってどっちもハラハラしつつも観やすい。
潜水艦自体もとんでもないハイテクマシーンなんだな、と驚きもあり、とはいえ、海も地上も人が適材適所で的確にテキパキ動き、目の前の危機を脱しながら貫き通す勇姿が印象的。
海も地上も、命令聞かない荒くれ者ではあるが、だからこそ垣間見れる人間味みたいなところが作品全体に出てて見応え十分だ。
