前作トップガンは87年に劇場で観たが、それほど面白いとも思わなかった。どちらかと言えばもうこんな感じの映画は観なくていいなと思っていた（笑）なので続編が出来ても観るつもりは全くなかったが、フィルマークスの評価があまりにいいので仕方なく見に行く事に（笑）結果めっちゃ良かった。 36年後にこんな続編が出来るなんて素晴らしい。
=====以下ネタバレあり=====
ミッションと対峙する中盤からの展開がとてもいい。クリアしなくてはならないミッションの説明がとても巧い。空路を簡単なCGを交えて繰り返し何度も説明練習をしていくので、観ている観客もだんだんパイロットと同じような意識・視点になっていく。映画冒頭で意識させられたマッハ10の危険さも効いてくる。
「奇跡が2つ重ならないと成功しない」もその難しさを意識させるのには効果的だし、実際にミッションを敢行した時の時間軸が映画的にとても分かり易くなる。戦闘機の飛ぶ高さや傾斜を画面から感じるだけで、観客はミッションのどの部分を飛んでいるのか感覚的に分かるようになっている（笑）凄い。劇中のパイロットを訓練しながら映画を観る観客も訓練していた（笑）
映画としては現役にはほど遠いトムクルーズを最終ミッションに参加させたいので、その理由付けとなるお手本披露もとても自然な流れになっている。実際のミッションがスタートした最初のカット、無風で鏡のようになった湖面?の上を気流を巻き上げてF18が旋回しながら飛んでくカット、本当に美しい。
自宅に帰ってメイキングを少し見てみたが、VFX合成かと思っていたシーンが実際に戦闘機を飛ばして撮られたと知って更に驚いた。前作「トップガン」の時とは戦闘機コックピット内の緊張感が全く違っている。映画的にも映像的にもめちゃくちゃ進化した続編。
「それは俺にではなく、遺族に伝えろ」
