ルイまる子

ビール・ストリートの恋人たちのルイまる子のレビュー・感想・評価

3.8
原題はIf BealStreet could talk。もしビールストリート(彼らの住む町彼らが愛する町)が話せたなら。そうその町に言葉があれば真実を証言してもらえるんだが誰も証言してくれなかった。。正に黒人が差別のせいで口封じされ無実の罪で40数年刑務所に閉じ込められた事を指している。黒人差別について真摯に視聴者に訴える映画だ。映像も美しいし幼馴染の二人の愛も美しい。何故全くの無実の清らかな芸術家ファニーが黒人だからってここまでの試練を耐えなきゃならなかったか、悔しい悔しいその思いに満ちていました。冤罪、アメリカでは日常茶飯事なのだろうと改めて思わされる。しかし監督の思いが強過ぎるせいかいささか長すぎるししつこ過ぎる。自分も思いが強い時話が長くなり過ぎ周りが全く聞いてくれなくなることがあるが、人は基本的に他人の不幸を理屈では解ってもそこまで当人と同じ熱量で感じることが出来ないものだから黒人以外の人々に伝えたいならもう少しさらっと描いた方が良かったかもしれない。しかしアメリカが最近MeToo 、LGBT、黒人差別、あらゆる差別に対し本腰、テコ入れしようとしているからこそアカデミー賞を獲ったのだろう。この映画はそういう社会的背景があって賞を取ったのだろう。しかし自分が黒人差別を軽く考えているからそう感じてしまったのかもしれない。本気で見たら時間を忘れるくらい没入出来たのかもしれない。反省。
ルイまる子

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