ももも

スリー・ビルボードのももものネタバレレビュー・内容・結末

スリー・ビルボード(2017年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

物凄く多くの悲しみと怒りが小さい町で入り混ざっている。
三枚目の看板が映されたときはその光景を想像しただけで、あまりのおぞましさにぞっとした。
ミルドレッドの中での後悔や怒りや悲しみが、彼女の強い態度の裏から滲み出ていた。フランシス・マクドーマンドの名演技。

グッとくるシーンが多かった。
オレンジジュース、鹿、家族で最後の釣り、炎の中から救い出したファイル、5000ドルのジョーク。

演技、脚本、撮り方、全部すごくよかった。
グロテスクなカットもあったけれど、不要なカットや台詞は一切なかったと思う。全て必要だった。

ウォロウィッツが癌であることとか、彼が家族を遺して自殺することとか、ミルドレッドが警察署に放火することとか、本当にこのシーン要るの?と思ったけれど、そういう憎しみや悲しみや怒りが、この小さい町で暮らす彼らの絆を強めていったのかもしれないと思った。

ただ元旦那が19才のバカな女の子と付き合ってるのはちょっと呆れたかも。あれは不要な事実だったのでは。まぁ、19才の小娘とデートしたところで娘が戻ってくるわけじゃないとわかっていても付き合い続けてしまう彼の愚かさと弱さなのかなぁ。
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