このレビューはネタバレを含みます
ジェームズ・ボンド、もといボンド映画が長きに渡って積み重ねてきた、男根主義という名の猛毒は、ヘラクレス同様冒された本人ではなくその周囲の人間を傷つけ、苦しませる。
土下座では済まないよな、やっぱり。
「いっぺん死んどけ」になるよな、やっぱり。
アナデアルマスの出番が短い(勿論寝ない)のも全くもって正しいし、時代遅れの錆びた価値観を膝に乗せて撫で回しているような大橋巨泉まがいの中年男性を楽しませるサービスなんざ序盤だけで十分だということか。
映画としての評価は一旦置いといて、なんやかんやで先送りにしてきたボンド映画そのものの「罪」に対しての禊としてとりあえずは受け取った。
それが上手くいっているのか、それで許される問題なのかということは全く別の話だが。
「それでも」ボンド映画を愛してきた人間としては、非常〜に複雑な気分だ！！
