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カンナさん大成功です!のoden8のレビュー・感想・評価

カンナさん大成功です!(2006年製作の映画)
4.1
"したいことができるのは、神様だけだ。人はただ、自分にできることをするのが一番だ。"
by カンナパパン

"ハクナマタタ"
by ワタシタチのタトゥー

いかんいかん。迂闊にもコンサートのシーンでボロ泣きしてもうたわん🙈www
ストーリーのプロットは、どストレートな整形モノの王道なの。なのに、何故か心に刺さる台詞や描写が多かったのよね。

コンプレックス。観念の複合体を丁寧に描かれているよね。原作は未読ながらも、手前味噌にはなるけど日本人ならではの繊細な心の機微。それと、深くは理解してへんけど韓国人の直情的な感情の表。それらが見事にマッチング〜👍だったよね。
特に、若い頃は劣等感から生まれてきたんではないかと思うくらいに…劣等感の強かった僕にはどえりゃ〜刺さっちまったよん。

才能は、育てるのも大切やけど。何より、気付き認めることが重要なのかもしれない。それが、誰かからでもいいし。誰も認めてくれへんのやったら、自分でもいいの。いや、自分が自分の才能を認めることが一番大切なのかもしれへんよね。

誰かの才能を羨むばかりでは成長しないし。自分のネガティブな所ばかりと向き合い続けるのはしんど過ぎるやん。
その呪縛からの解放。それが、この作品でいう所の整形と歌声。

整形についての価値観も考えさせられるものがある。見た目が変化したら、中身も変わるのか?これは必ずしも比例するものではない気がするのね。心が変わる大きなキッカケにもなるけど、決定的要素ではない。だって、心は整形できないんだもの。
劇中に出てくる"ナチュラルな美しさ"。それは、勿論…容姿のことでもあるんだやけど。それ以上に、その人が放つ空気感に影響されるのではないのかな。
容姿に自信が持てたとしても、自分に自信が持てるかは…些か別次元の所にあるのかも。
それを、カンナさんを観ていると凄く感じるよね。

人は、何か武器を持たないと強くはなれへん生き物だけど。その武器の使い方を学ばなければいけないし、武器を信じへんと武器を持ってへんのと同じだよね。

キム·アジュンちゃんの空気感と演技力が、めちゃくそ素敵やったの。とってもチャーミングでしたん。
脇を固める俳優さん達も、個性的で存在感があり。それぞれの武器が遺憾なく発揮されてたの。

劣等感を持つことが悪いのではなくて。劣等感に囚われて心が歪んでしまったり、劣等感で自分の心を傷つけてしまうのがあかんのよね。自分の心を治せるんは、最終的には自分しかおらんの。

"見つめることしかできない人はどうしたらいい?足跡だけでも踏みたい気持ち。「好きだ」と言えない気持ちが、あなたに分かるの?"
by ジェニー

"ブスは人間じゃないの?「虫けらだ」って言うの?言いたいことは山ほどある!!!"
by ジェニーfeatカンナ

"俺はジェニーにも、カンナにも…等しくチャンスを与えただけだ。"
by サンジュン

"手術台の上で誰の顔が浮かんだと思う?初めて感じたわ。手術の時より痛い。これが心の傷みね。"
"傷ついた心は治せないわ。"
by カンナ

"誰かの為にじゃなく。自分の為に歌え。"
by サンジュン

Cast(役者·キャラ) 4.5
Story(物語) 4
Architecture(構成) 4.5
Picture(画) 3.5
Acoustic (音) 4
23-114
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