ラストに込み上げる。
愛情と深い優しさの作品。
貧しい家庭と病気の母親を抱える中国人青年チェン。
技能実習生として日本に来るも、劣悪な環境から逃げ出して不法滞在者に。
偽造した身分証で他人になりすまし、蕎麦屋で働き始める。
厳格で職人堅気。でも接客中には色気もあって。
そんな蕎麦屋の主の弘(藤竜也)と、住み込みで働くチェン(ルー·ユーライ)
一緒に働き、生活を共にするうちに心を通わせて行く。
ルーに本格的に蕎麦を教えるために、店を休業して仕込んだり。
休日のお出かけのシーン。
帽子にサングラス姿の藤竜也は粋で洒落ていてカッコいい。
溢れるような優しい笑顔がとても素敵。
幸せな時間を過ごすがチェンの事情が。
全てを解っていて受け止める。
本当の親子のような二人。
この人も彼に甘えていた。
そしてロマンス。
葉月と出会うシーンの美しさ。
ヤスミン·アフマドの「細い目」を思い出す。
時が止まる
一瞬で恋に落ちる表現が素晴らしかった。
脚本がいい
俳優がいい
芝居がいい
山形の自然と花火が綺麗。
藤竜也さんが「普段はこんなにハンサム。でも映画になると憂いと憂愁がある。いいなぁ」と言ったルー·ライさんの芝居。
葉月役の赤坂沙世さんの惹きつけられる美しさと清潔な妖艶さ。
松本紀保さんの自然な娘役。
そして圧巻の藤竜也さん。
皆さん、素晴らしい演技だった。
…私は怒っていた。
こんなに素晴らしい作品なのに撮影が駄目すぎる。
手ブレが酷いし、キャストの顔の髪の毛やデコなどが切れる。
顔を全部綺麗に収めないなんて演者に失礼な気がするレベル。
横からの角度が全く人物を美しく写していない。
近すぎて収まらない。
ずっとそうなので、これは癖だ。
完全に集中できない。
大事なシーンで藤竜也さんの顔切れてる😭😓。
音楽が無いので尚更。
「怒る」
何年ぶりの感情だろう。
駄目な作品ならふぅん、で終わる。
作品が素晴らしすぎるから、ちゃんと観たいんだ。
勿体ない…。
その感情が起るほど良い脚本だった。
この監督やキャストの作品がもっと観たい。
近浦啓監督の処女作。
あなたの感性が大好きです。
だから、次回はお願いしますm(_ _)m
ラストの終わり方
凄く良かった。
帰宅してもまだ胸に響いてる。
厄介な良い作品に出会ってしまった。
撮影が良ければプラス0·5点加点です。
文句言ってるけど観て良かった。