よーー出来とる・・・。
光州事件をモチーフにしたヒューマンドラマ作品だけど、ヒューマン要素、サスペンス要素、アクション要素など色んな要素が超絶バランスよく配置されていて、いやあ良いもんを観た、という感想。
(本作でガチのカーチェイスシーンまで観られるとは思ってなかった・・・)
各論で言うと、まず、「光州事件」という現代史上特筆すべき事件について、リアルに、つまり「ちゃんと恐ろしく」描けているところが良い。
しかも本作、舞台がソウルから始まり徐々に光州に近づいていく展開となっているため、徐々に、しかし確実に、日常から非日常に接近していくところが可視化されていて、ここがなかなかにゾクゾクする。こえぇ。
また、本作のヒューマンドラマ部分の作劇、これ系の映画の一つの答えよな。
組織の論理の前に一人ひとりの人間性がはぎとられ蹂躙されていく中にあっても、なんとか人間性を発揮しようとする個々人の勇気とその輝き、そしてそれによって起こる奇跡。泣くやつ。
つーことで良い作品。
それにしても、やっぱソン・ガンホ良いわー。
「名も無き市井の人々の代表」っていう役を演じさせたらやっぱ彼の右に出る者はいないなーと思った次第。