<概説>
獣医。アルツハイマー病患者。元連続殺人鬼。
幾多の顔を持つ男の前に、もう一人の連続殺人鬼が現れる。執拗に娘をつけ狙う彼から、男は愛する者を守り通せるのか。
<感想>
「王道トリックの玉手箱や〜〜〜！」
私の中のグルメリポーターのテンションが上がりまくっています。トリック自体はそんな凝ったものでもないのですが、ほとんどのトリックが読める観客としては雰囲気を優先して突き詰めているのが非常にありがたい。
何より主演男優二人の風格がいいですね。
冒頭の睨みあいのシーンは『エイリアンvsプレデター』かと、サスペンス映画に普通はないワクワクを覚えました。割と初期からサスペンスアクション映画な印象。
二人のバトルシーンもこれまたよく観察すると楽しい。
アクション自体のクオリティはともかくとして、バトルの小道具がいい。彼等のバックボーンに見覚えのあるアイコンを叩きつけあっているので、因果な決闘してるわと爆笑が止まらない。
アイロンなんてそんな雑に扱うなと膝を叩きました。
そんな風にミステリ外要素がとことん楽しいので、ドンデン返しを特に期待しない客層ならば高評価になるかなと。ドンデン返しを期待できないサスペンス映画は二流というのも、否定できないのが悲しいところですが。
