とても面白かった！
認知症を患った殺人鬼が、消えていく自分の記憶と戦いながら真実を探っていく…という物語
主人公自体が認知症のため、実際に目の前で起こっていることが本当の事なのか妄想なのかがハッキリしない演出が多々あり、見ている側も、記憶を忘れた主人公に移入しながら「あれ？アレは本当なのか、嘘なのか…？」と悩みながら見続けていける
途中「認知症であるが故のクスッと笑える部分（実際問題笑えない話なんだろうけど）」が可愛かったりして、常に緊張の糸を張っていないとならない感じとは違い、イイ所で少しの息をつく瞬間も少しあったりして疲れすぎず見れた
…が、エンディングに至るまでが「どれが本当で妄想か」が分からない状態で進むから、エンディングも「ソレはどういう解釈で見たらいいんだ？！」とまた考えさせられます
娘は忘れてしまってもＤＮＡレベルで植えつけられた殺人鬼としての習慣と最後の記憶が「テジュを殺せ」だったことで、ソレが強烈な殺人鬼としての心理として残ってしまったのか…
それ以前に主人公はアレは脱走したのか？？
あれだけの殺人鬼なんだから、痴呆であるとしても釈放は無いだろうし…？？
白い靴を履かせていたから、娘が脱走の手助けをしてしまったのか？？
それとも単純に死後の世界としてのものなのか…
色々な解釈が出来てしまうエンディングが面白くもあり、しかしハッキリして欲しいと思うスッキリしなさ加減もあり…
あとテジュの頭がアイロンの所為でアレだけ欠如してることに関して「あんなに欠如してても影響ないの？」とか思ったりもしたけど…そっか、公序良俗や善悪や愛に対しての欠如があるのかもしれないなと思った
（その脳の位置が何を司るものがあるのか不明なので分からないけど）
でもホント「なんで父じゃなくて母がアイロンで？」ですね…
テジュも主人公と同じような生い立ちの似た者同士なんですよね…
「新しい記憶」というセカンドシーズンもあるみたいですが、こっちはレンタルはしてないらしく残念！
