真田ピロシキ

ザ・シークレットマンの真田ピロシキのレビュー・感想・評価

ザ・シークレットマン(2017年製作の映画)
3.3
ウォーターゲート事件をディープスロートとして知られるFBI副長官から見たポリティカルサスペンス。『大統領の陰謀』や『ペンタゴンペーパーズ』の補完的に観れるが私には体制の方から話をされてもあまり興味が持てない。それでも硬質なサスペンスの画面は良くて70年代映画のような趣を感じられ『大統領の陰謀』と合わせて見ると特に良い。エモーショナルには訴えかけないニーソン以下の演技も上々で、ブライアンミルズ的な媚びないキャラクターとして書かれた宣伝コピーも結果としては上手く馴染んでいる。しかし娘の話をされるとミルズ感が増しすぎて苦笑。

興味が持てないのでさほど真剣には見てなかったが物語の核にある独立組織としてのFBI精神は刺さる。今、東アジアの忖度国家でこんな事を描いてもリアリテイのあるサスペンスどころか荒唐無稽な現実逃避ファンタジーにしかならない。捜査は打ち切り?喜んで。今のハリボテ政権を保つのが大事。国民及び国家の未来なんかどーだっていい。アメリカももはや怪しいものですね。腐った21世紀に万歳。こんなウザがられるだけの事を書くのは自分でもウンザリしてるんですよ。