ざきを

ボルグ/マッケンロー 氷の男と炎の男のざきをのレビュー・感想・評価

4.5
1980年ウィンブルドン決勝戦、テニス史上伝説の試合。戦ったのはジョンマッケンローとボルグビヨン。

常に冷静沈着なボルグと、いつでも感情をあらわにするマッケンロー。
正反対に見える2人だけど、どちらもとても繊細でほとんど変わらない。
力は互角。決勝戦では、自分を理解し、悪い自分が出ないように律することができた者が勝利できる。

それぞれの生い立ちからウィンブルドン決勝戦までを描く。こんな見せ方されたらどっち応援したらいいかわからなくなる!リアルタイムで見てた人のドキドキ感は凄まじいものだったんだろうなっていうのが伝わってくる!

マッケンローはとんねるずの番組で見るぐらいだったけど、彼の昔の試合が見たくなりましたね。

なんといってもこの映画のいいところは「スポーツを行う人を私たちは追い込んでいないか?」と問いかけているところだと思う。
勝手にメディアが異名をつけ、スポーツ選手をキャラクターづけて、そのキャラでないと動けなくしてしまう。そのメディアに乗せられる一般人に振り回され、広告塔にされ、嫌な仕事もやらなければいけなく、心からスポーツを楽しめなくなってしまう。
スポーツは神聖なものであるべきなのに、そういった人々によって、スポーツの勝ち負けや怪我ではない部分で苦しまされてしまう。メンタルが強い人でなければトップで続けられないのはどうなのか?と、昨今大坂なおみが問題提起していることが詰まっている作品ですね。
色々意見が飛び交うような複雑な問題ですね、私も何が正しいのかはわかりません。
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