パキスタンがインドに核化学兵器を発射。その影響でアメリカにゾンビが出現。旅行中のマーク一家は建物に避難するが…というストーリー。
ロメロが大好きで自分なりにロメロの作品を真似てみました!という感じの作品ですね。ゾンビのショッピングモールを倉庫に変えて作ったような作品です。ただ、やはり監督の力量不足か緊迫感のない作品になっています。
ジョン・ギャラガーの同名タイトルとはまた別のゾンビ映画です。あちらもゾンビ映画ですが…
近くの建物へ避難したマーク一家はそこで出会った男デイブから世界が危機的状況に陥っている事を聞かされる。倉庫に立て籠もっていた彼らは外に出て出会ったキースやデレックら他の生存者達と合流して他の建物に避難するが、という内容です。
製作者たちはロメロのゾンビ映画大好きなんだろうなぁ、というのは伝わってきます。「籠城」「生存者同士の確執」「噛まれて死を選ぶ父親」「判断ミスで仲間を犠牲にしてしまうリーダー」等、「ナイト・オブ・ザ・リビングデッド」や「ゾンビ」を思わせる要素が多く、ロメロ作品への愛は十分感じられますが、監督の演出力などの技量不足で失敗しちゃったと言う感じですね。
基本的には籠城→逃亡のオーソドックスな物ですが、最初の段階でいきなり生存者増やし過ぎですね。マーク一家とデイブ、キースだけで後は次の場所で出したらいいのにゾロゾロ出してきてしかも大半がセリフも活躍もないまま死んでいくので必要性が感じられないです。シーンによっては何時の間にか見た事無い生存者が出てきたり、逆に最初の方にいた人が途中から全く出てこなくなったりします。最初マークの娘エミリーと親しげに話してた生存者どこに消えちゃったのか？編集も荒くて、場面が飛び飛びに感じられてちょっと混乱します。デレックが出て行ってまた戻ってきた時もすぐ戻って来たのか、それとも何日語ったのかちょっと分かり辛かったです。
後、マイクもデイブも統率力なさすぎ(笑)デレックというトラブルメーカーの存在もあったとはいえ、この二人(特にデイブ)にもうちょっとリーダーシップあったらあんなに人死ななかったんじゃないですかね?さっさとデレック追放するか殺しとけばいいものを、「それはやりすぎなんじゃ？」と他の生存者に言われたら簡単に意見翻しちゃいますし。そこは独裁的に思われてももっと強硬に意見押し通しとけばいいのに。
ゾンビは昔ながらのノロノロゾンビで、顔色は灰色のメイクで自主製作映画にしてはメイクも良くできてると思います。首筋に噛みついてその肉喰いちぎったり、内蔵引きずり出したりお食事シーンもしっかり描いています。ゾンビが吹っ飛ばされた自分の足を喰うシーンはイイですね。ゾンビが夜行性というアイディアも中々いいですね。ジョン・ギャラガーの「ゾンビ・ナイト」でも朝になったら活動停止してたけど、被っただけ？それともパクった？ただ、人間側が自分からゾンビに捕まってるように見える所は失笑しちゃいました。荷物整理してて後ろからやられる所も間抜けだ(笑)ゾンビの間走って逃げてる時も自分からゾンビに突っ込んで食われちゃいますし。
人間ドラマはイイ感じでした。噛まれた仲間を強制隔離したり、やたらと迷惑掛けまくる奴がいたり、噛まれた家族との悲しい別れ等ゾンビ映画の王道ネタを見せてくれるのは嬉しいですね。ただ、監督の演出力のなさで起伏が無くダラダラと進んで盛り上がりに欠けるのが惜しいですね。登場人物の中では、特にデレックが食糧勝手に食ったり仲間集めて反乱起こしたり、戻ってきていきなり人質に取った生存者殺したり、仲間の女性捕まえてレイプしようとしたりと問題起こしまくるムカつくやつでイイ感じでした。徹底的に悪い奴だから最後木から吊るされて殴られて情けなく悲鳴上げる所はちょっと溜飲下がりますが、こういう悪役こそゾンビに食われる所もしっかり描いてほしかったですね。女ゾンビをいたぶってた「ゾンビ」の暴走族みたいな連中ももっと使ってほしかったですね。
ラストは笑っちゃいました。何かいいこと言った割には「わー!」って突っ込むだけって(笑)
全体的には物語はボロボロだし、役者陣も下手だしとてもほめられた出来じゃないですが、ゾンビ映画を見続けた方には普通に見れるんじゃないでしょうか。

2006年カナダ映画。

ストーリー
パキスタンがインドに核化学兵器を発射。中東は混乱状態に陥り、世界が大パニックになる中、ゾンビがアメリカ北部に出現し始めた。何も知らないマークとアンバー、娘のエミリーは、静かな田舎町で休暇を過ごし、市街にある家へと向かっていた。途中、車が故障し近くの建物に助けを求めに行くが、そこでゾンビから逃げてきたデイブと彼の家族に遭遇し、今何が起きているのかを聞かされるのだった…。（Amazonより）

さて今回のゾンビは
●核化学兵器が原因でゾンビ化。
●噛まれるとゾンビになる。やっぱり人間を喰う
●夜行性。光に弱い。
●頭を破壊するか、首チョンパで死ぬ。
●動きは遅い。

感想はこの手のダメなやつにありがちですが…
○チープな映像。
○雑な展開。
○世界規模の話のはずが舞台の中心はその辺の工場跡地だけ。
○お色気担当がイケてない。
○ゾンビメイクとゴアは少し頑張ってる。

こんな感じでした😓

よくある低予算のゾンビ映画。

可もなく不可もなく無難なゾンビ映画。

予告で流れたエッチなシーン目当てで観たけど全然エッチじゃなかったカモシレナイト