このレビューはネタバレを含みます
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あ〜〜。公開時の熱量のある時期に観ておくべきだったなあ、と後悔中。ちょうどこの時期カウリスマキ監督の『希望のかなた』も公開されていて、この映画もすごく観たかったんだけど、行けなかったんですよね……。
思わないですよね、普通。自分の書いてきた脚本が現実味を帯びてきて、一種、社会風刺的な意味を持つようにもなるなんて。難民問題に直面するヨーロッパ、ドイツのお話。
『リトル・ミス・サンシャイン』的に、家族の一人残らずちょっとおかしな問題を抱えているハートマン家は、いわば崩壊寸前。そんな家族が「難民を1人受け入れる」と決める。近くにいるはずなのにお互いに向き合えていない家族に、ナイジェリアから来たひとりぼっちの青年が教えてくれることとは……。
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激変するヨーロッパの状況、やはりニュースで見ると、国家レベルの大きな問題にばかり見えてしまったりもする。でも、もし、「おうちで、1人の難民と一緒に暮らすことになったら……」と考える。
しかも、ハートフルなコメディになっているのがツボ。リッチな家族が起こすドタバタが笑えるので、超絶リラックスしてツッコミ入れながら観られるという(12歳?の息子さんのラップ……)。
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正直ビジュアルにもタイトルにも惹かれないけど笑、観に行けば良かった〜〜。現状はそう簡単ではないにしても、映画の力を、芸術の力を、フィクションの力を信じているからこそ、こんな映画が出来上がったのかなあと思います。
これからのドイツの在り方を見据えるさりげないセリフ、良かったなあ。今からでも、思いを馳せます。
#ネコかわいい選手権
ひっきりなしに喉をゴロゴロ鳴らすにゃんこも立派な家族です。めっかわ。