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グザヴィエ・ドラン バウンド・トゥ・インポッシブルのcollinaのレビュー・感想・評価

4.2
「マイマザー」を撮影したドランの年にどんどん近づいていく。

だから、このドキュメンタリーと今の自分と比べてしまう。
比べようもないのだけれど。

私たちの世代にとって最も近い年齢の映画界のヒーローは彼である。
ドランに憧れる一方で、分かりきってるけど、ドランにはなれないし、
そもそも私はドランではない。

私は自分のやりたい事が出来ない自分にイライラするし、
結局それを実現するエネルギーも度胸もない。
彼を観ていると苦しい程に羨ましく、情けない自分に哀しくなる。

私には卓抜した才能も無いし、突き抜けるエネルギーも無い。

マジョリティにもマイノリティにもなれなくて、
友達もいるし、いじめを受けている訳でもないけど、
こんな話を出来る人はいない。

けれど、絶対的な孤独というのをこう、
ドランの映画を観ることによって落ち着けている気も、
いやため込んで、いつか爆発するのかもしれないが。

そう、とにかくドランの映画が好きなのだ。

ドランに自分自身を重ねる事はできないし、
ドランに憧れることさえおこがましいけれど、ドランをこれからも
追い続けたい。
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