collinaさんの映画レビュー・感想・評価

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ゴースト・トロピック(2019年製作の映画)

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夜の街は昼間見えない色に満ち溢れている。
踏み出した先は、恐れるべき世界ではなく、彼女の出会いを街のあかりが包み込む。夜も生活は続き、それぞれの生活はどこかで層を重ね、積もっていく。

今夜限りの関係
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Here(2023年製作の映画)

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雨がふりそそいだあとの森で、緑の木漏れ日と、やわらかな苔につつまれているかのような時間。

ここにいること。ここを見つめること。
今をここで重ねること。

枯れ葉(2023年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

いつもどおりのユーモアと、少しおおめの優しさ。

アキが新作を製作しているというニュースを目にしてから、ずっと待っていた新作。始まった瞬間から、カウリスマキの色彩が広がって、それだけで泣きそうになって
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ママと娼婦 4Kデジタルリマスター版(1973年製作の映画)

4.7

劇場で観た後から、ふとしたときにこの映画が脳裏に過ぎるので、久しぶりに残しておこうと思った。

レオの魅力の一つは「男らしさ」の欠落だろう。フランスといわれて思い出すベルモンドやドロンのような俳優たち
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ファンタスティック・ビーストとダンブルドアの秘密(2022年製作の映画)

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「ピエロギ」「ゴウォンプキ」で笑ってしまって、周りの人に恐らく怪訝な目で見られただろう。ポーランド人に笑いのツボが近づきつつあるのか。

久々に映画館に行ったために普通に楽しみ、やっぱりニフラーとピケ
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ラブ・アゲイン(2011年製作の映画)

3.8

「男らしさサイコー!」みたいな方向に振り切れたらどうしようかとハラハラしていましたが、そんな方向には着地しなかったので安心しました。

自分がつくり出す人間関係にの当たり前に慣れてしまえば、あなたもわ
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夜と霧(1955年製作の映画)

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2020年の夏に講義で観ました。

1955年当時までにプリーモ・レーヴィなどが文筆の面では記録を残し始めていましが、今作は「映像」として人類全体がホロコースト/ショアの「記憶」に向き合う第一歩になっ
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世代(1954年製作の映画)

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アンジェイ・ワイダの抵抗三部作のうちの第1作。

スタフは遊び惚けて、ナチスの機関車にいたずらしながら暮らしていた。仕事も始めたもののいまいち身が入らない。学校でみかけた美女を追いかけて、遊び半分でレ
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バグダッド・カフェ<ニュー・ディレクターズ・カット版>(1987年製作の映画)

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ずっとTSUTAYAでみかけていたのに、「今はまだ」と思って、数年間手に取らなかった今作。何にもしたくない夏の日の午後にふさわしいのではないかと思って観てみました。バグダッド・カフェが「呼んだ」のかも>>続きを読む

愛しのフリーダ(2013年製作の映画)

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私には数年に一度The Beatlesを聴く時期がやってくる。今がそうだ。なぜだか分からないけれど、なんだか寂しい気分が続くと聴く。”The Long And Winding Road”をイヤホンをし>>続きを読む

タクシー運転⼿ 〜約束は海を越えて〜(2017年製作の映画)

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「今年はアジアの作品を観る」とかいいつつ、全然みられていなかったので、Netflixで目に留まった今作を。観終わったあとに、「ソン・ガンホやっぱり素敵だなぁ」と呟いたら、母にまた「あなたは本当におじさ>>続きを読む

地下水道(1956年製作の映画)

5.0

8月1日に観ました。
なぜなら、ポーランドではワルシャワ蜂起の日であるからです。
ワルシャワでは、サイレンが鳴らされます。

ワイダの作品は後期作品に比べて初期作品は鑑賞機会が限られ、ずっと観たいと思
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ローマの休日(1953年製作の映画)

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今更観た今作。英語の授業でもいくつかのシーンを観ました。
オードリーに心を鷲掴みにされた同級生は何人も。

私は、そのときは彼女たちほどには至らなかったものの、今回全編を通してみると、グレゴリー・ペッ
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桃色の店/街角 桃色の店(1940年製作の映画)

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”You've got Mail” の元になったということに観ていて気付きましたが、少し異なっていてそこを考えながらみるのも楽しい一作。

最近疲れ気味でした。ということで、元気がないときには、193
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マイ ビューティフル ガーデン(2016年製作の映画)

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これも個人的な療法の1つでありまして、
「疲れたときにはアンドリュー・スコット」と。

最近は寝てもさめてもアンドリュー・スコットで、アンドリューのことが頭から離れません。今作のアンドリューもまたいい
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イエスマン “YES”は人生のパスワード(2008年製作の映画)

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何もかも嫌になってしまって、ものすごい疲れていた時にふと思いついたのは、友人に勧められていたこの映画。ジム・キャリーならきっとテンションをあげてくれるだろうと信じて。

結果的にテンションは上がるし、
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Dworzec(原題)(1980年製作の映画)

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ポーランド人の知りあいの方から、
「キェシロフスキ好きなら、絶対にドキュメンタリー観た方がいい」
と助言をいただいたので、YouTubeでパッと目に入った今作を鑑賞。

威勢のいいニュースとは裏腹に、
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Take Me Somewhere Nice(原題)(2019年製作の映画)

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お久しぶりです。
忙しかったのですが、なんとか夏休みに入りましたので、少しずつペースを戻していきたいと思います。

正直、自分の英語力でMUBIを使うことができるのかと一抹の不安はありますが、MUBI
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太陽がいっぱい(1960年製作の映画)

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観よう、観ようと思いながら観ていなかった今作。
最近夏めいてきたので観てみようかという次第です。
アラン・ドロンデビューを果たしました。

トムが犯す犯罪、逃避行にゾクゾクします。悪いことを観ている気
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パターソン(2016年製作の映画)

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公開される前に予告を観たときから、ずっと観ようと思っていたら、公開からずいぶん経ってしまっていた。

「上を目指す」や、「前に進め」という言葉があまりにも苦手な私だけれど、学校に入ってからずっとこの言
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ビッグ・フィッシュ(2003年製作の映画)

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ティム・バートンの作品を観たのは、幼いときに「チャーリーとチョコレート工場」を観た以来だから、おそらく10年ぶりぐらい。何だか私はそのとき以来、ティム・バートンを怖がっていましたが、Netflixが執>>続きを読む

37セカンズ(2019年製作の映画)

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母に私が生まれた時の話を尋ねた。どうやら、私は産声をあげず、数秒間、息が止まっていたらしい。何かが気道に詰まっていたらしい。産まれた後には沢山の検査を受けていたらしいが、今どうにかここで毎日を送ってい>>続きを読む

50年後のボクたちは(2016年製作の映画)

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私にはもうすぐ、約束の年がやってくる。「〇年後」の約束が。約束した、彼らと。

数か月前に思い描いた未来とは全く異なっている今、新しい生活が始まった私は得体のしれない不安に蝕まれたり、空元気を振り絞っ
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アメリ(2001年製作の映画)

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スマホがない世界に戻りたい。公衆電話に夢をみたいな。

アメリみたいに空想の世界に飛んで行ってしまっていたことは、私の記憶ではないのだけれど、幼い頃には人形たちと話していたらしい私。一人っ子だったのが
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ぼくたちのチーム(2016年製作の映画)

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最近悪夢を見ます。誰かが窓を割って室内に侵入してきたり、ひたすらに政治家を怒鳴りつけ、挙句誰も聞いてくれない夢。起きたら泣いていたり、母にも「うなされていたよ」と言われたり。

心を落ち着かせるために
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仮面/ペルソナ(1967年製作の映画)

5.0

最初の映像の交錯から、興奮がとまらなかった。数年前に「ファニーとアレクサンデル」を観たときと同じ興奮かもしれない。ベルイマンの作品は、私を作品の世界に深く深く潜らせてしまう。

82分だなんて信じられ
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俺たちに明日はない(1967年製作の映画)

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どうしても60s,70sのハリウッド映画を観たくて。
Bonny and Clyde を「俺たちに明日はない」と訳すセンス私にも欲しい。

バイオレンスなシーンがある映画はダメだって言ったんですけどね
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彼の見つめる先に(2014年製作の映画)

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ティーンが主人公の作品を続けて。

ブラジルから爽やかで、かわいらしい1本。ガブリエルの到来によりレオは小さな宇宙から、レオ、ジョヴァンナ、ガブリエルと泳ぎだす。小さな大きな冒険。

やっぱり、ハリウ
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レディ・バード(2017年製作の映画)

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ほぼ同年代のレディ・バード。心はわがままなのに、大人にならなきゃいけないし、なりたいと思うから、変な背伸びをする。

母と仲たがいして数分後にはバカみたいな話をしてたり、どうしようもないときに泣いてし
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偶然(1982年製作の映画)

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昨日観た最後の映画。自分のどこかの感情の海に潜って、頭を出すのも一苦労な状態で疲れていたけれど、やっぱりキェシロフスキが好きだなと思う。特にキェシロフスキは、最近の作品になるごとに私をより深いところに>>続きを読む

アマチュア(1979年製作の映画)

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昨日、一昨日とポーランドの作品を連続して見ました。同じ俳優が出ていたり、キェシロフスキを連続して見たりしたため、少々混乱しております。間違っていたら、ご指摘ください…。

会社の金で始めた映画撮影で、
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