Yukiko

ジュリアンのYukikoのレビュー・感想・評価

ジュリアン(2017年製作の映画)
4.0
2020年10月21日
『ジュリアン』  2017年フランス制作
監督、グザヴィエ・ルグラン。

ジュリアンは11歳。姉が一人いる。
父と母は離婚をし、離婚調停の結果、親権は共同。
母が娘と息子を引き取るが、ジュリアンは隔週の
週末ごと、父と過ごすことになった。
ジュリアンは母の電話番号や住所を執拗に聞き
出そうとする父に、必死で嘘をつき続けるが…


観ていて、ジュリアンは何故父の車に乗るのだろう?
車から降りて、祖父母や警察に駆け込むなり、父が
嫌だ!!とはっきり言葉で言えば良いのにと何度も思った。

これが暴力から逃げ出せない、いいなりになって
しまうということなのか…と思った。

父はジュリアンに暴力をふるうわけではないが、
言葉がキツイ! 執拗過ぎる。
ジュリアンを言葉でがんじがらめにしているように
見える。

粘着型タイプな父は、ジュリアンを盾にして、別れた
元妻に未練たっぷり! こだわる。

元妻をつなぎ止めようとする、それは愛なのか? 
それとも否定されたことへの逆恨みなのか?
徐々にエスカレートする父親。
元妻とジュリアンを心理的に追い詰めていく様子が
迫力あった。

キレてしまった父が怖い!!
やっぱ、病気だ。


父親役のドゥニ・メノーシェさん、ジュリアン役の
トマ・ジオリア 君、お二人のリアルな演技が素晴らしい!
トマ・ジオリア 君は目や表情で演技、
ドゥニ・メノーシェさんは体全体で迫力を出している。


第86回アカデミー賞の短編映画賞にノミネートされた
2013年の映画『すべてを失う前に』の長編バージョン
である。
日本ではフランス映画祭2018において『CUSTODY/
カストディ』のタイトルで上映された。
(この項目、Wikipediaより)
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