なお

ジョン・ウィック:パラベラムのなおのネタバレレビュー・内容・結末

4.0

このレビューはネタバレを含みます

「ジョン・ウィック」シリーズ第3作。

前作から引き続き、コンチネンタルの後ろ盾を得られないどころか逆に「全世界の」殺し屋からその命を狙われるという、四面楚歌どころか百面楚歌くらいの状況に陥ってしまったジョン。

自らの殺しの能力だけでなく、頼れるものは何でも頼る、そんな「生」への執念を発揮するジョンの活躍を描く。

✏️にんじゃりBANG・BANG
血で血を洗う仁義なき戦い、殺し屋同士のワールドカップ。
そんなあらゆる「戦いに次ぐ戦い」を表現する形容詞が実に似つかわしい内容、これまで以上にアクションてんこもりな作風。

個人的にはソフィアとのツーマンセルバトルが本作の名シーン。
ジョンと同じく愛犬を殺され、プッツンしてしまうソフィアに「気持ちはわかる」と慰めの言葉をかけるジョンの姿は、死者多数のこの映画において一瞬訪れる癒し。

その後のバトルシークエンスは圧巻。
「やられてばかりが能じゃないワン!」とばかりに、ソフィアが飼っているワンちゃんも戦いに参加。
人間には不可能な機敏な動きで、ジョンとソフィアの戦いをバックアップ。
願わくば、作品全編を通してソフィアともども戦いに参加してほしかった。

そして聖域解除。
ついにコンチネンタルが戦闘の舞台となる。
ジョン、もといキアヌのガンフーですら攻略に苦戦する防御力と攻撃力を持つ最強アーミーチームがコンチネンタルにご来館。
「もっと強力な武器をくれ」そう懇願するジョンの気持ちは痛いほど共感できる。

アクセントがアレな日本語を操るつるっぱげ率いる殺し屋軍団との戦い(特に終盤)はやや蛇足かな…
来日した際には東京のラーメン店を訪れるくらい日本通なキアヌの意向かは定かではないが、敵としての魅力もイマイチ、物語にスパイスを与える役回りとしてもイマイチ、中途半端な彼らの存在は個人的には不要。

そして最後には、次作にも繋がるまさかの裏切り。
や、裏切りといってもこの裏社会でいえばあくまでルールだとか合理的な思考に則ったウィンストン、もといコンチネンタルの選択なんだろうけど、この選択は完全にジョン、そしてバワリーの怒りを買ってしまった。

☑️まとめ
ジョンとバワリー、交わりそうで交わることのなかった二人が、利害の一致からついに手を組む…!
そんな次作への期待を抱かせる見事な幕引き。

そう。次作のタイトルは「コンセクエンス」。
コンセクエンス(consequences)には様々な意味があるが、本作で何度かジョンやその他登場人物が使っていた通りコンセクエンスには「報い」という意味がある。

この「報い」を受けるのはジョンか、あるいはコンチネンタルか…?

<作品スコア>
😂笑 い:★★★★☆
😲驚 き:★★★★★
🥲感 動:★★★☆☆
📖物 語:★★★★☆
🏃‍♂️テンポ:★★★★☆

🎬2023年鑑賞数:74(35)
※カッコ内は劇場鑑賞数
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