コーディー

IT/イット THE END “それ”が見えたら、終わり。のコーディーのレビュー・感想・評価

3.4
恐怖を貪る〝それ〟再降臨がかつて死闘繰り広げたルーザーズの面々を27年前、あの町に残してきた心傷へと誘う。何より大切な記憶を失くさぬ為、心に蓋するのではなく各々疼きの根源と対峙し制し光を握る。彼らの時を経た誓約vs万策駆使して弄ぶペニーさんの達者ぶりw楽しい!

怪物造形やステージこそ多様やけど音頼り恐怖演出や間も見事に一辺倒なのでペニーさんのハズシの利かなさには退屈越えて可愛くなったw幻覚を良い事にCGフル稼働も良いけど結局予告にも登場の老婆が1番怖いと言うね〜w
けど回想を巧みに絡めた物語はルーザーズ愛を昂らせるし横並び勇姿だけで感慨深し!

前作冒頭のジョージー惨劇のような容赦無く現実に侵食してくるようなトラウマ感や絶望擦り込みも弱い。マカヴォイら名のある俳優陣の起用も華添えるが恐怖を和らげてる気が。まあホラーではなく一貫した御伽話的成長譚としては良い出来やけど終盤までファンタジーが強過ぎてあちら側な安心感が凄いw

まあでも皆それぞれの長い年月を過ごしてきてもふと集まれば痛みを分かち合った負け犬達の出発点に戻る。そんな何も変わらない関係性や蘇る記憶、とびきり濃厚な酸いも甘いもを共に越えたルーザーズクラブの絆、良い大人達があの日のままに挑む姿が沁みた。長いな〜とは思いつつも全然観てられたのはその辺り。