ryo

リズと青い鳥のryoのレビュー・感想・評価

リズと青い鳥(2018年製作の映画)
3.8
仲良くても生きるテンポのようなものは違う。そんな二人の少女の心の機敏やすれ違わざるをえない切なさを緻密に描いた作品。
スピンオフという位置付けだが本編に比べて頭身の高いキャラクターデザイン、日本アニメ的なデフォルメ演出の排除、コケティッシュさの排除、それどころか一般的に劇場アニメでは必須とされているであろうビジュアルダイナミクス(ハリウッドでいう大爆発のような見せ場的な派手演出)すら(ほぼ)排除するという、山田尚子監督に見え隠れしていた尖った姿勢を遺憾無く発揮した一作。(それ故に最初と最後のテロップは蛇足だと感じた)
同監督の前作『聲の形』よりもさらに数段演出的にシャープである。(ラストは切なくて少し泣ける)
良いです。
ryo

ryo