Aya

あの頃、君を追いかけたのAyaのレビュー・感想・評価

あの頃、君を追いかけた(2018年製作の映画)
1.7
ここ数年でもダントツでヤバい映画を見ました・・・今なんの話ししてるのか、5分前のことがわからないんです!!
そういう意味でみんなに見て欲しい!!
その意味で点数高めです!!

リメイク作品の場合、オリジナルレイプとかよく言うじゃないですか?

ちょっとこれは、そういうのも超えたレベルの怪作だと思います。

オリジナルの話を知っていないと、これだけ見たら、全く!何もわからないし、伝わらないので、絶対オリジナル観といた方がいいです!
じゃないと話自体がなんなのか、本当にわかりません。

5分前のことがわからない、というか???の連べ打ちのため、全然何を言ってて何が起こってるのか頭に入って来ないし、やっと入ってきたと思ったら全てがおかしいので、ある意味見てる間ものすご忙しいですw

しかも私の見た回劇場マナーが超悪くて。
客層は老若男女関わらず、そこそこ入ってました。

でもそこかしこで話し声や何かをもしゃもしゃ食べる音、ビニールをガサガサやる音、出たり入ったりする人(しかもスクリーンの前なのにかがみもしない!)が多くて、何度か注意したのですが、途中から「まーこの映画ならしゃーないよねー。別にちゃんと聞こえなくても見えなくても別にいーや。逆になんかこんなどうでもいい映画なのに、言っちゃって申し訳ない!」って思うくらいw

主人公が家では全裸、とか自転車から始まるOP、ヒロインが主人公に出したテストの回答に関してはセリフの一言一句まで一緒でした。
てか脚本・演出・カット割り含めて8割くらい全く同じです。

なのになんでこんなに違うんだよww
(舞台は10年ぐらい違う)

オリジナルが2013年に見たのかな?びっくりするほど忘れてましたww
でも本当にオリジナルと一緒ですw
(ネトフリでは今見れますね)

私、考えたんですけど、登場人物のキャラクター設定や心情があまりにも意味がわからなくなってるから、ここまで話として意味のわからないものになったのではないかしら??

えっ?

なんで今そう思ったの?
なんで今それ言うの?
なんで今それしたの?!

という具合に、言ってることもやってることも思ってることも起こってることも、全てにつながりがないのです。

オリジナルの映画とほとんど同じことしてるのに、言ってることややってることが少し違うだけで、見せられるこっちはここまで全く意味がわからなくなるのかw
逆にこんなに何もわからなくしたのすごくない?!
スクリプターまで入ってるのにどんな仕事してんだよ!

ぶっちゃけこの2人って〇〇〇〇〇〇○のがキモでして・・・。
そこが日本版うっかり曖昧になってるの意味分からないし、あの2人にしか分からない関係性だった上、どうにも出来なかったからこそ「あの頃、君は追いかけた」なのに。


※ここから下はオリジナルと日本版の比較のためにネタバレしております


全裸はOKなんですけど、あのポップなマスターベーション対決シーンとかAV鑑賞など、行為系の描写は一切ないです。
勃起いやんレベルです。

ベッド脇に置いてあるティッシュですら、涙拭くのに使ってましたw
んなわけねえだろww
ペットボトルのエピソードもありませんでした。
ジャニーズだから??

鼻の穴にマジックのキャップを刺す、見送りやりんご、台北デートの電車やアイスのシーンはカット割まで同じです。

そして、恐るべきことに制服が同じなんですよ!
タイトスカートじゃないにしろ、名前と学校名、学生番号まで制服の胸に書いてあるって・・・日本では絶対ないだろw

あれって、お弁当温め器、朝ごはんのスープ、文房具店、お仕置き、ブロマイド等と同じように「俺たちの自慢されたいあの時代の台湾特有」のものじゃないですか?

それを日本にそのまま持ってこられてもねえw

驚くべきことに台北でクリスマスのお祭りに遊びに行って、願い事を書いた天燈上げのシーンまであるんですよ!!
しかも見てて一切気付かないんですけど、EDロールで台北ロケのクレジットが入ってたから、あれ多分、平渓まで行ってるんですよ2人。

なんの説明もなく!!

知らない人、大丈夫?!

大丈夫じゃなくても1000%あなたのせいじゃないです!!

そもそもこの主人公ってもっと自意識過剰で勢いのあるお調子者。
ヒロインのこと最初はうざっ!と思ってたし、好きになっても素直になるまでめっさツンデレやったじゃないですかw

日本版のヒロインは乃木坂の子?、めっちゃ可愛いし、あのポニーテールも含め、真面目いい子ちゃん役が結構似てるんですよ。
棒読みロボット演技もキャラに合ってる。
でもこの女サイテーでして。
(ポニーテールへの男子陣のリアクションの薄さなw)

時系列はちょっと前後するんですけど、大学生になって主人公が俺天下一武道会を開くじゃないですか?

で、ヒロインが見にきてくれるんですけど、ボロ負け試合を見た後に泣きながら「あんなの暴力よ!あんなことをまだ続ける気なの?!信じられない!」と主人公をめっちゃ責めるんですよ。
マジかよ・・・この女・・・。

お前、それ格闘技系のアスリートに対して失礼な上、恐ろしく自己中心的で自分の物差しでしか他人を見れない、恐ろしく視野も考え方も狭い奴やなクズが!

対する男の子の方は「別にお互い憎み合ってやってるわけじゃないし、いいじゃん!」って全く当たり前のこと言ってて、こんなお互い話が通じてない会話でクソな喧嘩になるんですけど、オリジナルでは違うよね?!

ヒロインにええカッコ見せる為に、めちゃ怪我してるし払う犠牲が大きすぎる主人公に対して「あんな試合なんの意味があるの?めっちゃ怪我してるやん!」て怒るんですよ。

それに対して主人公は自分は精一杯努力したし見に来てくれて嬉しかったし、試合めちゃ頑張ったし楽しかった。それなのに何も聞かないでなんで全否定するんだ?って怒鳴り返して喧嘩になるっていう。

めちゃ話通じますよね?!

起こってる事は同じなのに、なんでこんな事故ってんだよww

でもね、あの日本にはもう京大熊野寮くらいしか、残ってないような雑多な寮での団体生活の廊下に!ちゃんとめっちゃ古い形の公衆電話がおいてあるんですよ!

あるよねー!!
大学寮の公衆電話で長蛇の列。
小銭切れちゃってアワワ・・・ああ、古き良き台湾★

これって、もしかして美術の中にオリジナルが好きな人がいて、そういう事どうでもいい主要製作陣と、言われた仕事だけやってる現場の人の間で、コッソリ入れ込んでるのでは?!と思ったりしましたw

セリフの部分なんですが言っている内容は同じですが、全く同じではなく日本版脚本が大変悲惨なことになってます。
セリフ自体がものすごい恥ずかしい、というかアホみたいになってます。
会話が成り立つシーンはほぼない、です。

もう意味わからん&ツッコミどころのつるべ打ちで、指摘するの面倒くさいんですけど、地震のシーン。
オリジナルは1999年、日本は2011年と10年ほど開きがありますが、日本版はスマホをみんなフリフリして電波探してるシーンありますww

もう撮影現場で「はーいそれではフリフリしてくださーい」というエキストラ演出の人の姿が目に浮かぶ!

救急車が割って入るシーンも同じなんですが、オリジナルは1人で立っていたヒロインがそれを避けてある人に寄り添う、っていうシーンなんですね。

日本版では明らかに駐車場にクッソ少ないエキストラが言われた通りに動いてしかいない・・・もうやる気もなければ、ロケする金もねえのかよ。

受験を挟むにも限らず、季節がほぼ夏なのは皆さんわかりましたよね?
ある記事で制作側より「思い出に季節は関係ないから変えませんでした〜」みたいなの見ましたが、いや、季節に応じて思い出って作られるよね?!
逆だろ!!
てかそんな見苦しい言い訳どう頑張っても受け入れられない・・・クソが!!

もうこの段階で意味分からない度6000%だと思うのですが、ラストの結婚式シーンもほぼ同じですが、最後の最後がちょっとだけ違います。

まあ、オリジナル公開時にも予告詐欺じゃ・・・という意見は出ましたが、ヒロインと周りの驚きのリアクションと主人公のしてやったり顔。
あれいいよねえ。

「彼氏じゃないけど」「『僕は』好きだ」と繰り返してきた、主人公のサイコーにスマートな幕引きなのに!!
ここダメだと絶対ダメですよね?!

もちろん!日本版!ダメでしたよ!!!

何もわかってないやつが、クッソって気持ち・・・。

外国映画のリメイクを作るとき、できる限りオリジナルに忠実に描くか、設定を日本に置き換えて描くか悩むところだと思います。

しかし今作はほぼ同じものをそのまま作ろうとしているにも関わらず、伝わる、はおろか話の意味さえ全くわかりません。

その次元をも逸脱したスパイラル現象を起こした、恐るべき事故物件であり、きっと忘れないと思いますw
どうでもいいと思いながらも、あまりにも意味がわからないのでめっちゃ笑えます。
Aya

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