グランドホテル形式が織りなす人間模様を背景にしたサスペンス。
性悪説と性善説の正反対の価値観から来るプロ意識で刑事とホテルのフロント女性が対立する図式が、133分の上映時間にしては割と早い段階でいい感じに折り合っちゃうのが拍子抜けしたけど、役者さんの演技がみんな良くて最後まで堪能したね。
木村拓哉は邦画に頻出する「えっ？」みたいな聞き返す演技を自然にできるのがいつもすごいと思う。
長澤まさみの落ち着いた感じも良かったし、松たか子が出てるのは終盤まで気づかなかった。
演出で素晴らしかったのが、ホテルの文鎮の向きをきちんと揃えるのをしつこいくらいに見せておいてその意味をセリフで説明しなかったところで、ヒッチコックっぽくて良かった。
