ブタブタ

バンパイアハンターDのブタブタのレビュー・感想・評価

バンパイアハンターD(2000年製作の映画)
4.0
菊地秀行原作『吸血鬼ハンターD』より『Dー妖殺行』のアニメ化。
原作をほぼ完璧に映像として再現しつつもアニメ化に当たってアレンジも加えている。
特に吸血鬼に魅入られる名無しの娘がヒロイン、シャーロットとして中心的な役割になっていたり、シャーロット奪還に雇われるハンターチーム・マーカス兄妹も原作ではゲス共だけどアニメではちゃんとした人達で感情移入出来る。
従来の手描きアニメと、この頃導入され始めたコンピュータによる作画のハイブリッドというか、ある種奇跡的な、極点迄行ったアニメだと思う。
ハイクオリティな作画、美しく且つグロテスクなキャラクター達。
アクションもちょっとした動き迄見事な迄にヌルヌル動く。
80~90年代のメカ&美少女と、もう一つの潮流として『MDガイスト』等のハードなSFアクションが作られてたけど、日本より寧ろ海外での評価・人気が高くて本作も始めから海外で上映する為に作られた作品。
これ一作だけで終わってしまったのが残念。
人間と吸血鬼の悲恋や、Dの圧倒的な強さとその中にある儚さ等、基本的な物語の説明が済んだ序章とも言うべき内容なので遠未来SFとしての『D』、『ダークロード』や『邪王兵団』などをこのクオリティで見たかった。
それとエンディングテーマ曲が絶望的に合ってない。
エイベックスがお金出してるので仕方ないけど終わった瞬間「そ、ふぁらうぇ~」と流れ出した時ガックリきた。
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