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ホース・ソルジャーのrollinのレビュー・感想・評価

ホース・ソルジャー(2018年製作の映画)
3.8
雷神ソーがスターク・インダストリーの援助によって、タリバンを空から爆殺しまくる映画。

9.11テロを受け、嫁からのクレームも何のその、最速でアフガンへ向かおうとする男たち— もとい映画自身の無駄のない姿勢が良い。それはひとえにヒロインのマイケル・ペーニャを囲んで男たちがイチャイチャするためである。

前半は何だか皆ヘラヘラ余裕ぶっこいて笑っているし、結局如何に敵対勢力に近づかずに航空支援でキルするかという作戦内容で、5万人対12人!とか米軍騎馬隊の復活!とか詐欺コキやがったな!!と感じたけど、それはそれで難しい作戦。

アフガンの山岳地帯及び荒野に於けるオペレーションは『メタルギアV』を思い出すし、乗馬スタイルは『バトルフィールド1』のWW1スタイルを彷彿とさせ、全体的にゲーム感が強かった。爆破映像は流石にどれも迫力抜群で音響も素晴らしい。

つまるところ本作のテーマは、アメリカからイラクへ渡り、目的地へ向かって詰めて行く男たちの“間合い”だった。後半、作戦が順調に進捗していると思わせ、間合いを見誤ってしまったが故の虚をついた展開。迫撃砲の無慈悲な軌道が恐ろしくて最高。
そして終盤のホース・ソルジャー、否、キャバルリーな突撃シーンの画はカッコよすぎて困る。

ムジョルニアを振り上げたら必ず下ろす。この後のイラク戦争の悲惨さ、世界中に分散されたテロ分子を考えると、やはりこの戦いには勝利も成功もない。
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