dita

ファントム・スレッドのditaのネタバレレビュー・内容・結末

ファントム・スレッド(2017年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

@大阪ステーションシティシネマ  

冒頭からダニエル・デイ=ルイスのだだ漏れる色気に完全にやられ、中盤は男と女のラブゲームにぞわぞわし、観終わった直後はガッツポーズとともにありがとうPTA!と叫ぶ。映像も衣装も素晴らしくまさに映画やけど、何より音と音楽の演出効果が素晴らしかった。

これは人の感想とか見ずに予告とあらすじだけで自分だけのイメージをぱんぱんに膨らませて観たほうが絶対よいと思うけどめっちゃ語りたいので以下ネタバレ有り↓






同じ空間で2つの音楽が聴こえてくるのが苦手でいつも耳を塞ぎたくなるんやけどこの映画にもそういう場面があって、レイノルズがアルマを追ってダンスホールに行ったシーンで階上にはレイノルズ、下のホールにアルマがいる。
普通ならそれまで鳴っていたBGMをフェードアウトしてダンスホールの音楽のみになりそうなところをどちらの音楽も同じ音量で流し続けることで相容れない男と女のぶつかりを表していたんだと思う。
どちらの音楽が鳴り続けるのか、レイノルズが向かう先はどちらなのか、最終的にどちらの愛に乗っかるのかというのが視覚的にも音楽的にも見事に表されていて唸った。

レイノルズは偏屈でイライラするしアルマは人のふんどしで自分が偉なった感が鬱陶しくてイライラするし、割と終盤までこれはちょっとアレかなと思っていて、もしこれが綺麗なほうの愛で終わってたら残念PTAやったけど、愛なんて傍からみれば全部変態プレイな着地で完全にV字回復。
PTAは我らの味方!
dita

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