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キネマ旬報7月上旬号で渡部幻さんがこの映画について書いていた。
映画の登場人物のモデルと時代背景を踏まえて映画を読み解いた素晴らしい文章で、必読の内容。自分は「え！？そこが妥協点になるの？！」っていう感想しか出てこなかったので、この背景にある世相と世代交代との関係も読んだこの批評には感心しきりだった。
ジョニー・グリーンウッドの映像にピッタリはまった音楽に、50～60年代の風俗を作った美術は素晴らしい。ジョニーはレディオヘッドでバンドの人だけど、クラシックをやってたから、こういったオケを使った曲も作れるらしい。
物語は性格から身分に生まれまで違うため相性が合わず、段々すれ違っていく男女のすれ違いの恋愛ドラマかと思っていたのが、予想しないような関係に二人がなっていく。
こんなに固そうな絵面なのに、深刻ではないけどヤバい関係を築いていく二人にはすごく戸惑った。渡部さんの時評を読む前はこんな感想だった。
アルマを演じたヴィッキー・クリープスは華のある女優さんじゃないけど、この映画だと良かった。ウッドコックの求める女は理想の体型と、創作の邪魔をしない人間を求められてるから、そういった役柄にヴィッキーは相性がよかったんだと思う。
この女優さんは、どこから見つけたかわからないけど、いい女優さんだよなとは思う。でもスターにはなれないタイプだと思う。
