ゆかちん

ホイールマン -逃亡者-のゆかちんのレビュー・感想・評価

ホイールマン -逃亡者-(2017年製作の映画)
2.9
逃がし屋の話は他にもあるけど、こういうワンシチュエーション・スリラー風は珍しいのかな。

基本的にカメラは主人公の運転する車の車内か車体を近接で撮るだけ。車の中の撮り方(後ろの座席からのショット)とか、基本的に主人公と一緒にこの夜を乗り切る目線で撮られてるから、一緒の気持ちでヤキモキした。
車のブゥーンて音が近くに感じるし、車の車体のそんなところからのカメラか〜みたいなショットも印象的。
まあ、随所にカット割があるので、長回しではないんだけどね。でも、それくらいの臨場感とか没入感は他の作品よりあったかな。

映る場所も最小限。
登場人物も最小限。
あくまで主人公や一時的に娘という、
車のそばを中心にした目線に絞られている。
わかる範囲も最小限。
あとは想像に、みたいなシンプルさがあった。

でも、カーチェイスとかはしっかりしてたな。


犯罪者の逃走を請け負うドライバーの男、通称ホイールマン(フランク・グリロ)。
いつもどおりの仕事のはずだったが、とある一件の奇妙な着信がすべてを変えた。
急展開する事態に頭はついていけぬまま、車だけは発進させる。それは長く危険な一夜の幕開けだったーーー。



最初にホイールマンが乗せた銀行泥棒の片方の人、めっちゃ見たことある〜誰やっけ…思ってたら、あっという間に次の展開。
後で思い出した時は、もう出てこなかった笑。
ワイスピに出てたブライアンの元同僚のFBI捜査官を演じてたシェー・ウィガムだった。

はじまり出したら、コロコロコロコロと転がり出して次々と進んでいくからダレなかったし、時間も82分なのでちょうどよかった。

電話相手との会話で進むのがメインなので、相手の様子を想像しながらというのは先日見たデンマークが元の「ギルティ」と似てる感覚もあるし、私は見てないけど車の中だけで最初から最後まで進んだ作品もあるようなので、それも彷彿させるんだろうな。

この電話してきた人物は何者?
ホイールマンを雇ったクレイは誰と取引してるの?
ホイールマンは何に挟まれてる?
家族はどうなる?
この事態をどう切り抜けたらいい?
…という、サスペンス・スリラーて感じ。

クレイを演じたのはギャレット・ディラハント。
短いながら、死ぬところはオオ…てなった。
固定カメラ的な撮り方から見るから余計かもしれない。


どう切り抜けるか?みたいなハラハラ感と、娘への愛情みたいな家族愛が混ざる。
娘への言葉とか、おおーって。
でも、主人公も犯罪に加担してるんやけどね笑。
娘、13歳やのに車の運転あかんやん、からの、めっちゃうまいやん。


そして、ずーっとカメラがフランク・グリロの顔を映すからマジマジと見ることになったんやけと、この人、顔の造形がしっかりしてカッコいいんだなぁと笑。
目鼻立ちがかっこいいというか。
暗がりで角度によってとかもあるかもやけど、アップが続いても全然いいやん〜とか、そんなことを笑。
てか、顔立ちもやけど、体格とか、演技とか、声とか、もっと色々出ても…アクション映画とか…よさそうなのにね。人情〜って演技もできそうやし。
私的にはMCUのラムロウのイメージでしたけど笑。少ししか出てないの勿体無い。

ずっとグリロおじが頑張ってた!
ヒットマンズワイフズボディガードも頑張って欲しかったw

まあ、本来の依頼者であるマフィアが理解ある人で良かったねぇと。
なんとなく綺麗に終わったけど、色々知ってしまったから危なくないのかな〜と心配も。


なんかボヤッとしたところもあるけど、それが狙いかなと。
あくまで車の近くにいるところから見える聞こえる範囲しかあえて見せない作りにしてるから。
そうすることで、臨場感というか自分も体験してるみたいな効果になるし、そこにいるように、見えない聞こえないところは想像力働かせる効果も生む。

わかりやすく派手にドンパチ!てのを期待すると地味に見えるかもやけど、これはそういうのではないところを狙ったのかなーと。
こういうのも中々面白かった。
夜に見るのがいいね笑。

フランク・グリロ良かった。
ゆかちん

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