みい太郎

日日是好日のみい太郎のレビュー・感想・評価

日日是好日(2018年製作の映画)
4.1
この監督の作品は
自分の中で落差大きいのですが、
此れは見逃して後悔してた所、
短期間上映しているの知って行ってきました。

早めに行かないと駄目な館なのに
出る時モタモタして既に1番前の席と宣言されての(^_^*)鑑賞。

それでも…良かった。

全体的に静かな作品なんで
息を飲んでしまうシーンも
多いけれど…
前半は笑うシーンも散りばめてあり、演者の特性を上手に使っている。

茶道に縁がない方でも
まるで樹木さんに教わっている気になるドキュメタリータッチを楽しめると思う。

実は恥ずかしくて本当は口には
出来ないんだけれど…😝😝😝
高1の冬からなぜかお茶とお華を
習った。
お華は半年ちょいで辞めてしまったが、お茶は1年半続いた。
なにを思ったか日本人独特の習い事をしたいと思い立った。

主人公の華さんが
ひとりお稽古の時に
頭でなくて手が覚えてるシーンで涙が溢れた。
あー判る。集中した時のあのなんとも言えないドンピシャな感じ。

無意味に感じる動作に自分だけが…自分だけに解るなにかの意味を感じる事。

主人公の周りから置いてきぼりを食らってる感じや
世の中思い通りに行く事ばかりでない現実や
準備も用意もできてない時に頭をフライパンで殴られる様なショックな出来事の数々。

環境に恵まれている人であっても
平等に…本当に平等に巡ってくる事実。

そんなコトを優しくゆっくりと
押し付けがましくなく…
樹木希林さんを筆頭に
演者の素晴らしい演技で
感じるコトが出来ました。
本当素敵だった。
あんな先生素敵。

涙でた所から定期的に目尻から涙溢れる感じですが…

掛け軸のシーンやお庭で手を洗う動作がキチンとまるで神様に会いに行く様な所作でジーンと来てしまった。
日本人がなぜ茶道を好むのかー
なぜ廃れないでこれたのかー

演者さんみんな自然体で良かったけど…父役の鶴見さん。いいわー。
普通に暮らしてる優しい父さん。
主人公を呼びかけるトーンも父でしか無かった。

この作品で
なぜに16歳の私が突然茶道?と
いうのも今更ながらちゃんと理解出来たし、
今だったらもっと楽しめたかも知れないなーと。

“世の中はすぐ解る事とすぐ解らない事がある”
”おんなじ日は二度とないんです“

心に沁みた。

風や雨や川や緑、花々を五感で
感じるシーンも素敵だった。
抑揚も刺激も少ない作品ですが…
ココロの1番綺麗な部分にスーッと染み渡るー
監督の1番好きな作品になった。

観てないほかの作品も観てみようかなあ。
みい太郎

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