図師雪鷹

アイ・フィール・プリティ! 人生最高のハプニングの図師雪鷹のレビュー・感想・評価

4.3
太っていて美人でもなく、自分の外見に自信が持てないレニー。彼女はチャイナタウンのビルの地下室で、化粧品会社(リリールクレア社)のウェブサイト管理係として働いていた。
ある日彼女はある夢を抱いた。それは、この会社の本社に移転し、受付嬢として働くこと。だが、自分に自信が持てないレニーはそれを諦めようとする。
そんな中、ダイエットにと赴いたジムで頭を打ってしまったレニー。痛みに頭を抱え、鏡の方を向いた。だがそこには、いつもの自分ではなく、とてつもなく美人でナイスバディな女性が!!

う、うそ…私、カワイイ!!!!!!

魔法などかかっていないので外見は全く変わっていない。実は、頭を打ってしまって少々おかしくなってしまったのだ。
周りの人々は、レニーの気が変になってしまったと心配する。そんなのはお構いなしに、彼女は、持ち前の明るさで夢への階段を駆け上がる。


映画の序盤で、レニーが1988年の映画『ビッグ』を観ているシーンがある。この映画は、かなり『ビッグ』の影響を受けているように感じた。
この映画は、外見は変わらないが中身が変わる。『ビッグ』は外見が変わって中身は変わらない。一見正反対だが、重要な共通点があった。
1つは、例え自分の状況が変わっても、既に備わっていた長所が役立つということ。
レニーは優しくて気遣いができる。そして第一に面白い人だ。周りの人を笑わすことができる。最初は警戒から入る周りの人々も容易に彼女の射程圏内に入る。
もう1つは、自分にはかつて何も気にせず好きに過ごしていた時期があること。
つまり、自分は自分。レニーが終盤で言っていたことは十分に説得力があった。


レニーの発言に、終始笑わされっぱなしだった。何だかんだ言って、全て全部うまく収まって良かった。
図師雪鷹

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