若き巨匠ポール・トーマス・アンダーソンによる群像劇の傑作。
9人もの主人公を一つの作品にまとめ上げた脚本力には驚嘆せずにはいられない。
無関係同士だと思われていたキャラクターたちが奇妙な運命のもとに邂逅したり、結構関係ありそうなキャラクターがあまり関わらなかったりするところに、スパイスを感じた。
特筆すべきなのはやはりトム・クルーズが演じるフランク。セックス の教祖的な立ち位置の彼に思いもよらぬ過去があったと知ったとき、彼が思いの丈をある人物にぶつけたとき、胸が締め付けられた。
あんなに感情を剥き出しにするキャラクターは久々に観た気がする。
ただ、カエル嫌いの人にはあまりお勧めできないかもしれない。
カエル嫌いの人は、一、二匹目のカエルが登場したら目を閉じた方がいい。
地獄。