日本で普及されているシリーズの影響か分からないが、プーさんってもっと可愛らしくて、いつもみんなと仲良し！１００エーカーの森大好き！みたいなイメージを持っていた。実際のプーさんは始終薄汚れていて、色んなことに執着を持たずに生きていて、子どもでも大人でもない曖昧な位置づけのキャラクターとして描かれていたことに驚いた。ハチミツに頭を突っ込んで足を滑らせ、毛がぐちゃぐちゃに汚れるシーンなんかもそうだが、絵本の中のプーさんのイメージが覆されるようなショットが多かったように思う。
「仕事って、ぼくの赤い風船より大事なの？」「何にもしないって最高の何かにつながることなんだ」
プーさんの哲学的な一言一言に、忙殺されている日本人は見るべきという言葉もあるが、心の狭い自分にはさほど響かなかった。自分を責める必要はないが、感動できる誰かになりたかったなとは思ってしまった。
