福原聡子(蒼井優)の話し方の統一感の無さが、奇妙なスパイスだったのが印象的だった。聡子が憲兵隊に船から降ろされて、尋問を受けながら映画を観るシーン。聡子の顔が拍子抜けの表情から、ゆっくりと笑顔になっていくところは、今回の映画の中で1番だったと思う。愛憎入り交じっているのか、粘着質なのか、よく考えが見えないような聡子の表情に、ゾッとさせられてしまう。
福原優作(高橋一生)、津森泰治(東出昌大、常連ですね)のような男たちが、気付いたら聡子についていけなくなってしまっているのが面白かった。これが「変われない男たち」ということなのか。
今回、ホラー要素は無いと聞いていたのだが、死体のシーンで悲鳴を上げそうになった。(しかも毎度の如く、大体そういう女は印象的な色の服を着せられている。)
