ずどこんちょ

名探偵コナン ゼロの執行人のずどこんちょのレビュー・感想・評価

3.7
女性人気も高い安室さんが映画一本メインになるほど出世しました。
特に今回は安室さん目当ての大人の女性ファンをターゲットに据えていると思われ、ストーリーが明らかに子供向けじゃあまりせん。
公安警察の暗躍と小五郎のおっちゃんの冤罪逮捕にかかる警察組織や司法手続きの仕組みなど、複雑なストーリー。
ドローンやIoT家電といった非常に現代的で時代を反映した設定。
面白いじゃありませんか。

特に、公安警察に翻弄された協力者の最後の一言が切なくて、虚しい。事件が解決しても問題は解消されてないようで、公安組織のあり方に対する問題提起すら感じます。
小五郎が逮捕され、起訴に至る展開はコナン映画の中では断トツで深刻で、重たい空気が流れます。普段は下らないギャグでコナンを白けさせる小五郎ですが、本作では娘の蘭の人生を狂わせる窮地に陥るのです。
小五郎のため、そして何より蘭のため、コナンが今回の一連のテロ事件に動き出すのも当然のことでしょう。

近年のコナン映画の中でも一番引き込まれました。特に、子供よりも大人向けコナン映画になっています。