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走れ! T校バスケット部のTSのレビュー・感想・評価

走れ! T校バスケット部(2018年製作の映画)
3.2
【牙が生えた元弱小チーム】72点
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監督:古澤健
製作国:日本
ジャンル:スポーツ
収録時間:115分
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2018年劇場鑑賞97本目。
実話に基づいた小説を映画化したものらしいです。どこまでが実話なのかなあと思ったりもしてて、スポ根映画のサクセスストーリー系は『チア★ダン』以来です。いやはやこんなうまい話あるのかと思わされてしまいますが、やはり前向きに頑張る人は美しい。バスケ部の顧問ではありませんが、顧問の目線からも見ることが出来て感慨深いところもありました。しかし、どことなく惜しい作品でもありました。言葉が臭すぎるんですよねえ。。見ているこちらが恥ずかしい演出もいくつかありましたのでそのあたりが勿体無かったです。

バスケの名門校である白瑞に入学した田所陽一は、バスケの能力は優秀だったもののいじめられている親友を庇ったことにより自分がいじめられることになる。耐えた挙句、庇った親友すらいじめてくるのをみて心が折れる陽一だったのだが。。

強豪校なのにこんな陰湿ないじめが起きてるのを見ると最早目眩がしてきそうです。いじめられていた親友が笑いながらスマホで動画を撮っているシーンは今作随一の気持ち悪いシーンです。立場はこうも簡単にひっくり返るのです。かくして転校を余儀なくされた陽一は多田野高校、通称T校に転校します。ここでの弱小バスケ部がどんどん成長していく過程が王道過ぎますが良い。打倒白瑞ということでメキメキと成長していきます。

とは言えそんな短期間でチームが圧勝していくほどの力を得れるのかは疑問なところ。人生そんなに甘くはないのでこれは本当に稀中の稀のケースなのでしょう。えー、それはないでしょ。というくだりも数点あったのですがそれはネタバレになるので伏せておきます。あまりにもベタであるためやや恥ずかしかったです。

それにしても今作で最も良い味を出していたのは陽一の父を演じた椎名桔平でありました。妻を亡くし孤独ながらも陽一を支えたのは紛れなく彼であり、陽一の良き理解者であります。陽一が嘘をついてることに対しても叱りはしましたがすぐ許してくれました。背中を押してくれる親は尊敬に値しますね。逆に白瑞の顧問は最早失笑レベルにあかん顧問でありました。自分の名声にしか拘らないあんな顧問にはなってはいけないとつくづく思いました。いや、どれだけ傲慢になってもあれはない。むしろ感心してしまうレベルです。

ということでそれなりに楽しめたのですがGReeeeNの曲が良かった分、それに見合うくらいの感動が欲しかったです。バスケシーンは素人の目線で見たら十分でしたが玄人以上の人が観ると果たして。。
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