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記憶の夜のAのネタバレレビュー・内容・結末

記憶の夜(2017年製作の映画)
4.5

このレビューはネタバレを含みます

めっっっっっっちゃくちゃ面白かった。
あっという間の108分。

神経症で薬を常用してる主人公が結局おかしかったパターンか、周りの人間が何らかの意図で主人公を騙してるパターンかどっちかかなって思って見てたけどこれはその両方で全然展開が読めなかった。
交番に駆け込んで1997年だと思ってたけど実は2017年で自分は41歳だったって分かるところ鳥肌立った。ここにたどり着くまでの疾走感も凄い。

見覚えのある家も謎のフラッシュバックも開かずの部屋も様子がおかしい兄も常用してる薬も全部伏線回収されて気持ち良かった。
このネタばらしも、何でそう言うことをしたのかって言う説明が分かりやすくて良かった。流石に無理がある部分もあるけどそもそもこの手のスリラー系って無理なことが前提であるから気にならなかった。

ジンソクが自分の犯行を思い出していくシーンがめちゃくちゃしんどい。
1番幸せだった時から1番辛かった時の落差。実際に韓国が不況に陥っていた時代でこれによって犠牲になっていった人が沢山いるからあの医者も責められないって思ってしまう。

兄だと思っていた男が実はあの一家の生き残りって言うのは途中から薄々気付いてたけどやっぱりね。
保険金目的で親父が依頼したのか?の問いかけに自分でやったと告げるジンソク。
本当に悲劇の連鎖でしかなった。

エピローグ的な部分のあれは実はあの時会ってたと言うよりジンソクが最後に見た夢とも思えるけど自分は後者の方が良いなと思った。


サスペンスやホラー要素の緊張感もあり、ヒューマンドラマ的な要素もあるけど詰め込みすぎてるわけでもなく纏まってて良かった。見終わっても中々余韻から冷めなくて幸せだった。
このクオリティなら全然劇場で公開してもおかしくないと思うし劇場で観たかったなあ。
A

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