ちゅう

千と千尋の神隠しのちゅうのレビュー・感想・評価

千と千尋の神隠し(2001年製作の映画)
4.4
映画館から出てきたとき、僕もこことは違う世界から帰ってきたように感じた。
僕(あるいはあなた)がそういう風に感じるとき、この世界は必ず変容している。


素晴らしかった。
わりと酷評のある作品だけど僕にとっては面白かった。

この映画が公開された時に一回ぐらいは観ているはずなのだけど、ほとんどどういう話か忘れていたのですごく新鮮に観ることができた。
正直、前に観た時は全然話を理解できてなかったように思う。
そして今回もわからないことが多かった。
わかってないなと思ったのでいろいろ調べてみたんだけど、やっぱりわかってなかった。
それでも感動できるって一体どういうことなんだろう。

千と千尋以降宮崎アニメを観ていなくて20年近くぶりにちゃんと観たんだけど、あの一瞬で物語の世界に引き込む力、凄いですね。
まだ観てない作品も観たくなった。


帰ってきた時の、森が生い茂っている変化と千尋の髪留めがきらりと光るところが好きだ。
少し位相をずらした世界にささやかだけど大事なものを携えて舞い戻ってくる。
きっとそういう経験って誰にでもあるものだろうし、誰にとっても必要な経験なんだろうと思った。
ちゅう

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