らっく

それだけが、僕の世界のらっくのレビュー・感想・評価

それだけが、僕の世界(2018年製作の映画)
3.9
傷を背負った人ばかり出てくるのに、とても温かい話。

父親のDVから母親が逃げ出し、一人で生きてきた兄。
何年ぶりに母に再会するも、母の心は自閉症の弟に占められているかのよう。
イ・ビョンホンのぶっきらぼうな母親への愛、そんな兄の想いを知りながらも叶えさせられない母親のやるせなさ。
そして、自閉症でありながらピアノの才能に長け、心のままに行動するジンテ。
その演技がスゴイ。
鑑賞後、演奏が実演だと知り、さらに驚いた。

交通事故のショックから立ち直ることのできないハン・ジミンとのかかわりなどは、余白がありすぎる気もしたが、
連弾は聞いていて震えた。

映画からドラマにして、気になった余白の部分を埋めた作品も見てみたいと思った。
らっく

らっく