ユカリーヌ

1987、ある闘いの真実のユカリーヌのレビュー・感想・評価

1987、ある闘いの真実(2017年製作の映画)
3.9
【過去に観た映画】2018.11.4

8月に1980年の韓国の光州事件を元にした「タクシー運転手」を観て、号泣したが、この後の韓国民主化闘争の事実上を
元にしたのが、この映画。

一人の大学生の死は警察の拷問によるものだったが、組織がそれを隠蔽。
巨大な組織の中では個は無力だ。

しかし、正義の心を持つものが、己の身を犠牲にしても立ち向かう。

重く、痛く、理不尽さに苦しくなるが、人間の尊厳を守ろうとする姿には胸が熱くなる。

最後は涙、涙であり、エンドロールに実際の人の写真やフィルムが流れ、たまらなく、涙があふれる。

フィクションなら、あの若い命は助かっただろうが、事実通り、彼は倒れたまま。
でも彼らの行動が、波紋を広げていく。

スニーカーをモチーフにした
男女がつながっていくシーンは
とてもよかった。

一人が声をあげ、何をしても世の中は変わらないよと思っていた女は、最後にはこぶしを振り上げ、群衆と共に立ち向かっていた。

韓国の俳優さんは、どこか日本の俳優と似ている。
パク所長を演じたキム・ユンソクを一緒に見た人が“悪い梅宮辰夫”と言ったが、似てる。

後で、聞いた町山智浩の「たまむすび」の解説では、正義感あふれるチェ検事役のハ・ジョンウを“ワイルドな大鶴義丹”と言ってた。
ユカリーヌ

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