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日本に育つ我々には想像もつかない、善悪を超越する常軌を逸した世界。それは現実に存在するのだという。
銃撃とサッカーが同一線上にあるこの世界では、全ての警察官は買収されており、告発したものは家族全員生きたまま焼かれ、その首を路上に晒される。
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監督も撮影監督も主演女優も変更になり少し心配したが、それがまったくの杞憂に終わる恐るべき出来栄え。
映画の世界に入り込めば入り込むほど、見ている我々も善悪のボーダーラインを完全に見失う。
米国とメキシコの麻薬カルテルだけでなく、いまやISISまでも巻き込んだ暴力の連鎖は、絶望を通り越していつしか日常になる。
そんな中、やはりベニチオ・デルトロの巨木のような存在感はまさしく圧倒的。“デルトロ撃ち”のかっこよさはもうアクション映画史に残る異常事態。
