チッコーネ

クレイジー・リッチ!のチッコーネのレビュー・感想・評価

クレイジー・リッチ!(2018年製作の映画)
2.0
格差社会のシンガポールで、超富裕層に属すハイソが舞台。
そのスケールは果たしていかなるものかという興味で観たが、やはりというか演出はアメリカ流、予想を裏切られることはなかった。
「エイジアンオールキャストのハリウッド映画は数十年ぶり」と言われても「だから何さ」という感じだし、「果たして問題は本当に解決しているのかしらん」と訝しむ脚本は大甘。
市井の風景がわずかのためエキゾチズムも希薄、中華系移民の伝統がデティールとして機能しているのみだった…、つまるところ、それがシンガポールなのかもしれない。
なおBlack SheepならぬRainbow Sheepを自称するゲイキャラも出てくるが、オネエ演出は控え目。

ヒップなオールディーズとして多用されているのは葛蘭の楽曲、やはり彼女はアジアの大スターだったのだと再認識。
また本作で、陳蘭麗なるDIVAのグルーヴィな楽曲を発見できたのは、収穫だった。