チッコーネ

東京おにぎり娘のチッコーネのレビュー・感想・評価

東京おにぎり娘(1961年製作の映画)
3.2
今も飲み屋が軒を連ねる新橋の烏森口が舞台で、若尾文子を中心に回る群像劇。
韓国ドラマであれば80分16話ぐらいまで盛れそうな山場の連続、よくぞ90分にまとめたなと感心。
かといって増村作品のような慌ただしさはなく、要所に余韻を示すカットも…、若尾が台所に腰かける場面なんざ、物憂げで良かった。
何となくソン・ガンホを想起してしまう雁治郎はやっぱりいい顔、前半はどちらかと言うと彼が主役、噴飯ものの無責任エピソードが顔を出しても、どこか憎めない。
定番カップルの若尾と川口が「成就しない」という展開も、意外で良かった。