てるる

ガンジスに還るのてるるのレビュー・感想・評価

ガンジスに還る(2016年製作の映画)
3.5
死期を悟った父親の願いはヒンドゥー教の聖地バラナシで最期を迎えること。
仕事に追われる息子は、嫌々ながらバラナシでの終活に付き合うことになる。

死期を悟ったという理由が同じ夢を見るってだけなのが、何とも宗教的。

そしてバラナシで生活するにもお金が必要で、きっちりお金を取る宗教屋やら、期限を決めてたはずなのに適当なのもインドらしい。

親と子でも宗教観が違っていて、その対比を描いているのは現代的。

父親はバラナシで皆で映画観たり、ちょっとした出会いがあったり、ある意味人生の終わりを楽しんでいる。

反対に息子には父親の願いを理解出来ず、バラナシでの生活は苦しそう。

息子の会社や上司だって、父親の願いなんてなかなか理解してくれない。
板挟みの息子が不憫だけど、家族にあたるのは嫌だったな。

宗教観だけではなく、インドの結婚についても描いていたりもする。

インド映画は大好きだけど、宗教やら結婚やら身分制度については真に理解するのが難しいです。
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