天豆てんまめ

アガサ・クリスティー ねじれた家の天豆てんまめのレビュー・感想・評価

3.6
大富豪の屋敷の誰かが犯人。その雰囲気と人間臭いキャラクターで楽しむ。

アガサ・クリスティ原作の映画化で人物相関図や設定が「ナイブズ・アウト」に似ている。また、脚本家がロバート・アルトマンの群像犯罪劇の「ゴスフォード・パーク」で似た感じもした。

毒殺された大富豪レオニデスの捜査を元恋人のソフィアから依頼された私立探偵のチャールズが一族それぞれに聴きまわる。

でも、チャールズ役の役者が薄め。しかもそんなに活躍しない……。

一方、ソフィア役の女優ステファニー・マティーニは瞳が鋭く煽情的でとても魅力的。

レオニデスの屋敷に勢ぞろいした3世代にわたる一族が一筋縄にはいかないクセ者揃いで謎解きというより、そのキャラクターで楽しめる。

巨額の遺産をめぐって疑惑や嫉妬、憎悪が入り乱れてる人間ドラマで誰もが犯人に見える感じにワクワク。

ただ、何といっても存在感は一族を仕切る大叔母役のグレン・クローズで迫力がある。

誰が犯人がなかなか見えない面白さと意外性、そして肝心のクライマックスへの加速もあるが、ラストはかなり唐突で驚いた。

やっぱりアガサ・クリスティでは「そして誰もいなくなった」が好き。

あとは公開が延びに延びている「ナイル殺人事件」ではガル・ガドットも出ているし、早く見たいな😌