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アナと世界の終わりのSY3KRのレビュー・感想・評価

アナと世界の終わり(2017年製作の映画)
3.0
ゾンビホラーにミュージカルとコメディをハイブリッドした斬新な一作。これまでインディーズ中心に制作を続けてきたジョン・マクフェール監督の、初の商業的長編映画となる。

ミュージカル映画としては非常に良くできており、何よりもスコアが素晴らしい。アナの傷心を歌った「break away」や、学生たちのダンスも相まって『ハイスクール・ミュージカル』的なノリを感じさせる「Hollywood Ending」など冒頭から良曲だらけだ。

ゾンビが町中を徘徊する中、それとは全く正反対のテンションで陽気に歌い踊る「Turning My Life Around」は本作の真骨頂で、ゾンビ×ミュージカルという奇抜な組み合わせが間違いではないことを、見事に証明してみせた。

一方で、ゾンビ映画としての面白さは薄い。作中で命を落とす・生き残るメンバーの選択、死ぬタイミング、敵役の目立たせ方、キャラクター同士の関係性…そのどれもが中途半端で、何の興奮も感動も伴ってこない。組み合わせは間違っていなかったが、ミュージカル部分に力を入れすぎてしまい、比率を誤ったようである。

⚫︎トマトメーター
・批評家支持率:77%
・観客支持率 :63%
「本作は数多あるゾンビ映画の中でも、新鮮な発想力とたくさんの魅力を提供している。また、力強いキャラクターたちによって人気づけられた、マッシュアップなファン・ムービーであることは言うまでもない」
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