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アナと世界の終わりのkaitoのレビュー・感想・評価

アナと世界の終わり(2017年製作の映画)
2.9
ガンガンネタバレあり+最後に映画を深掘り

予告見ておバカ映画だなーと思って、観にいったら想像と違う映画だった「アナと世界の終わり」。

ゾンビ×ミュージカルというかなり斬新なコンセプトの映画なので、すごく楽しみにしていた映画だったが、結論から言うと個人的にはハマれなかった。コアなファンが生まれそうな作品ではあるが、なぜ自分がハマれなかったを自分なりに考えてみた。

題材的にかなり面白おかしい映画を想像していたわけだけど、実はこの映画…かなりシリアスなトーンで映画が進む。正確に言うと、軽いトーン→重いトーンへと徐々に進んでいく。の割にところどころ入ってくるミュージカル(特にニックとサーヴェイジ)が結構滑稽だったり、ギャグがあったりするんだけど、ギャグはそんなに面白くなかったり。笑 でもシリアスなトーンを匂わせない予告はすごく良かったと思う。ただ、そのコメディタッチとシリアスなトーンが混ざり合ってないように感じてしまった。ゆえ、ハマれなかったかな。

あと、興味深いキャラがいたにもかかわらずなぜそのキャラの深掘りをしないのだー笑 キャラクター紹介が浅いまま終わってしまって、映画として感動できるであろうシーンも全く感動できなかった。
でも、歌は良かったな。ミュージカルシーンはミュージカルとして純粋に楽しめた。
以上、映画の表面的な話。



ちょっとだけ中身を。

先ほど言ったように、かなりシリアスなトーンの映画である。もちろんその根底には何かメッセージがあるんだろうと思う。
それについて考えてみる。


映画 一曲目からReady to flyという歌詞が耳に残る。「飛ぶ」とはまさに人間にとっては非現実的なことだ。英語の表現に「I wish if I were a bird」なんて表現もある。そのように、厳しく退屈な現実から抜け出そうとするアナたちである。それもあって、映画はかなり明るいトーンから始まる。がしかし、次第に雲行き怪しくなり、登場人物も死んでいくように映画はシリアスになっていく。

映画:明るい→暗い
アナ:非現実→現実

映画を通して、向き合うべきものに気づいていくアナ。だからこそキャラクターを深掘りしてほしかった。かなり惜しい映画のように感じた。まずそうな飯を食べてみたら、実は美味しかったりするそんな映画だった。表面的なところも頑張ってほしいかな。
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